JERC討論会開催:「真の国際人になろう」 海外子女に 求められるもの

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日米教育サポートセンター(JERC)は6月20日、「海外子女に求められるものは?—日本語教育の重要性—」と題した討論会を、トーレンスのダブルツリーホテルで催した。パネリスト4人は、日本政府や企業、保護者、教育など、それぞれの立場から自身の経験を踏まえ、「現場の声」を共有。参加者らは熱心にメモをとっていた。

JERCの海部優子理事がモデレーターを務め進められた討論会。パネリストは左から、手塚義雅首席領事、雲田氏、畑氏、岩永氏

JERCの海部優子理事がモデレーターを務め進められた討論会。パネリストは左から、手塚義雅首席領事、雲田氏、畑氏、岩永氏

パネリストとして参加したのは、在ロサンゼルス日本国総領事館の手塚義雅首席領事、森永乳業米国法人MNF社の雲田康夫前社長、Seyfarth Shaw LLP法律事務所パートナーの畑晴美弁護士、JERCの岩永留美理事兼教育アドバイザーの4人。
JERCの海部優子理事がモデレーターを務め、4人はそれぞれの立場から「海外子女に求められるもの」を討論。雲田氏が、「英語さえできればいいという問題ではなく、今社会に求められているのは、個性を伸ばす教育と真の国際人」と述べると、岩永氏が、「真の国際人とは、自国の言葉、文化、習慣を正しく身に付けている人」と日本語教育の重要性を指摘。これを受け雲田氏は、豆腐を米国に広めた自身の経験を踏まえ、「相手の文化の理解も必要」と付け加えた。

日本語教育の重要性を語る手塚首席領事

日本語教育の重要性を語る手塚首席領事

手塚首席領事は、海外子女を育てるにあたり、「親の理解と支援が重要」と訴えた。ベルギー、エチオピア、香港での自身の子育て経験を踏まえ、海外で生活する子供は年齢に関係なくストレスを抱えていると指摘。親子や夫婦、学校、教師とのコミュニケーションを密にし、心身ともに子供を支援する大切さを強調した。また、日本人でありながら米国弁護士事務所のパートナーに上り詰めた畑弁護士は、「親の理解とサポートがなければ今の自分はない」と振り返り、手塚首席領事の意見に同意した。
手塚首席領事はまた、日本語教育が必要な帰国子女が増えている点に触れ、文部科学省が2003年に行った調査結果として、日本語教育が必要な在日外国人は4300人おり、うち1200人が帰国子女であると発表。あらためて、在留邦人の日本語教育の重要性を訴え、日本政府による支援も必要とした。
さらに、「個人的見解」と前置きした上で、「将来日米の懸け橋となることが期待される面から、日本帰国の予定がない日系永住者子弟や外国人子弟にも、日本人学校や補習授業校への入学を許可するべき」と述べた。
最後は、参加者らから質問が寄せられ、パネリストと活発に意見交換した。
【中村良子、写真も】

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