PFP 「広島・長崎原爆イベント」

0

 日本では毎年、8月のこの時期になると広島・長崎の被爆者追悼式典や各地で終戦記念イベントが行われ平和を祈念する。ここ南カリフォルニアでは、パシフィック・パリセーズを拠点にし地元の小中学校や図書館を回り原爆や戦争の脅威を伝える団体「Palisadesians For Peace(PFP)」が運動を展開、平和の尊さを訴えている。
 同団体は、作家の米谷ふみ子さんと夫のジョッシュ・グリーンフェルドさんが中心となって1年を通し活動する。6月には、今年で3年目となるパリセーズ高校を訪問、平和啓蒙の「広島・長崎原爆イベント」を開き、被爆者の据石和さんが講演を行った。

被爆の惨状を伝える広島・長崎の原爆パネル展示

被爆の惨状を伝える広島・長崎の原爆パネル展示

 パリセーズ高校でのイベントは講堂で3回に分け行われ、延べ600人の生徒が参加した。広島・長崎の惨禍を伝える写真や図説のパネル展示では、焼け野原やただれた肌を写したり、投下された原爆の破壊力や被害の範囲、放射能が人体に及ぼす影響と後遺症などが紹介された。生徒たちは被爆の惨状を物語る資料で学習した後、日系3世のスティーブ・オカザキ監督が原爆投下60周年の2005年に発表した映画「マッシュルーム・クラブ」を鑑賞し、知識を深めた。

平和講演で生徒たちに優しく語りかける据石さん

平和講演で生徒たちに優しく語りかける据石さん

 据石さんは、パリセーズ高校の生徒に向け反核・反戦を強く訴えた。「戦争は好きですか」と問うと、生徒たちは「ノー」と返答。「戦争を起こしてはいけませんよ」と優しく語りかけ、手をつながせ「ノーモア・ヒバクシャ」などと生徒とともに叫び、核兵器廃絶と恒久の平和を祈念した。
 PFPは、2002年のアフガン戦争を機に設立。UCLAや加州立大ロングビーチ校、サンタモニカ高校などでイベントを開くと、「私の国がこんなことをしていたとは」と、泣き出す生徒もいたという。

手をつなぎ平和を誓うパリセーズ高校の生徒ら

手をつなぎ平和を誓うパリセーズ高校の生徒ら

 平和イベントは「8月の記念日だけに開くのではなく、場所があれば、いつどこででもやりたい」という米谷さん。3月発刊の著書「年寄りはだまっとれ」では米国の核保管のずさんさを指摘。意識が高まる地球環境とは対照的に、「核問題は置き去りにされている」と嘆き、常設の原爆展を提唱する夫ジョッシュさんとともに「活動を世界に広めなければならない」と、意欲を示している。【永田潤、写真も】

Share.

Leave A Reply