北米沖縄県人会100周年記念:ミュージカル「尚巴志王」上演

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熱演する尚巴志王(中央、叶信之くん)ら

熱演する尚巴志王(中央、叶信之くん)ら

 北米沖縄県人会(比嘉朝儀会長)は創立100周年記念の一環イベントとして8月28日、レドンドビーチ・パフォーミングアーツセンターでミュージカル「尚巴志王(しょうはしおう)」を上演した。「琉球王国の父」をテーマにしたショーに参加した沖縄出身者の多くが涙し、100周年の祝祭を飾るにふさわしい感動のステージとなった。【永田 潤、写真も】
 主人公の尚巴志王は15世紀に琉球王国を建国し、国を初めて統一したヒーロー。すべて英語の舞台は空手、獅子舞、琉球舞踊、エイサー、ダンス、芝居、歌、太鼓演奏など異種多様な芸術を織り交ぜた平田大一さんの監督による新構成の演出。豪華絢爛な「現代版組踊絵巻」を展開し、王の生き様を表現した。
 出演者は沖縄から来米した中高生が中心だが、県人会の次の100年を見越し平田さんは次世代を担う南加とハワイの若い沖縄系アーティストを積極的に採用。若者によるコラボレーションが実現し、約50人が沖縄のシンボル首里城を描いた大きな垂れ幕を背に熱演。「未来への懸け橋」となる見事なパフォーマンスを繰り広げ、観衆の心を引きつけた。
会場の通路で太鼓を打ち鳴らす県人会芸能部のメンバー

会場の通路で太鼓を打ち鳴らす県人会芸能部のメンバー

 終盤には会場の通路に県人会芸能部の琉球国祭り太鼓のメンバーが登場。ステージと会場が一体となり、クライマックスを迎えた。最後は平田さんが拍手喝采を浴びながらあいさつし、2011年に沖縄で開催されるウチナーンチュ世界大会での再会を誓った。
 平田さんは自身の作品の中から「尚巴志王」を選んだ理由を、王が首里城の築城者であるからと説明。世界にある幾多の沖縄県人会を訪問したことがある平田さんによると、どこの会も首里城の垂れ幕を持つという。しかし、その初代城主の尚巴志の功績を知る人は少ないため、若者に故国の偉人の存在を知らしめる狙いがあった。
 米国生まれの若い沖縄系3世、4世に向け平田さんは、ミュージカルを通し「ウチナーンチュ・スピリット」というメッセージを込めた。「君たちの根っこ(ルーツ)は沖縄。沖縄人の血が流れていることを誇りに思い、アメリカと沖縄のダブルのアイデンティティーを持って、尚巴志のように堂々と生きてもらいたい」。
 比嘉朝儀会長  平田さんは若者を上手くまとめ、グローバルな琉球芸能の醍醐味を伝えてくれた。県人会は2年前から100周年事業に取りかかり「いちぬいちまでぃん~世代から世代へ」をテーマに掲げた。事業を進める中でわれわれ1世と若者が協力し、「沖縄ファミリー」の結束が強まったことがうれしい。テーマの通りに橋渡しが上手くできたことを誇りに思う。これで完結したわけではなく、次の100年へ向けての新たな船出と考えている。
【写真上】琉球時代の艶やかな民族衣装を身にまとって踊る出演者ら【写真下】男女の農夫も登場し庶民生活が紹介された

【写真上】琉球時代の艶やかな民族衣装を身にまとって踊る出演者ら【写真下】男女の農夫も登場し庶民生活が紹介された


スポットライトを浴び、スタンディングオベーションに両手を広げて応える平田さん

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