オーロラ日本語奨学金基金:秋川雅史さんがLA公演

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熱唱する秋川さん

熱唱する秋川さん

 テノール歌手の秋川雅史さんが「オーロラ日本語奨学金基金」(阿岸明子代表)が主催した第11回ベネフィットコンサート出演のため来米、4日、5日の2回にわたり日米劇場でロサンゼルス公演を行い、満席の観衆を魅了した。3日には、奨学金授与式を催したベネフィットディナーに参加、将来が嘱望される受賞者4人を激励し美しい歌声を贈り前途を祝した。
 年間100回を超える公演をこなし全国を回る秋川さん。多忙なスケジュールの中、米国公演は片道10時間を超える長旅と時差という声楽家にとって厳しい条件だった。それを覚悟の上で快諾したのは、「オーロラの日本語を広めるという趣旨に賛同した」ためだった。秋川さんは、クラシック音楽の本場イタリア・パルマで学んだ。語学で苦労したため、オーロラ奨学生の向学心に心を打たれた。奨学金授与式では、各受賞者が謝辞で流暢な日本語で抱負を語るのを耳にし、秋川さんは祝意と期待を込め大きな拍手を送った。
秋川さん「120%完全燃焼」
総立ちオベーション受ける

サービス精神旺盛な秋川さんは、歌い終えハンカチを投げてプレゼントした

サービス精神旺盛な秋川さんは、歌い終えハンカチを投げてプレゼントした

 公演直前の羅府新報のインタビューでは、クラシックの魅力である「人間の体を楽器にして声を響かせる」ことと、米国生活が長い参加者に「日本の名曲のよさを再認識してもらう」ことを心がけ、「120%の力を出し切る」と宣言した。
 本番では、イタリア語、日本語、スペイン語、英語の名曲14曲を歌い美声を響かせた。最後は「歌手生活が終わるまで、ずっとともにするだろう」という「千の風になって」。歌う前に、その詩を披露。観衆の目はスポットライトを浴びた秋川さん一点に集中した。静寂の中、秋川さんは優しく、気持ちを込めて「私のお墓の前で…」と、ゆっくりと詩を朗読。感動した参加者のすすり泣く声があちらこちらで聞こえた。歌は、最後の力を振り絞った。「熱唱」を超え、誓い通りの「120%完全燃焼」でフィナーレを飾り、目標としたスタンディング・オベーションを浴びた。鳴り響いた大喝采に、何度もお辞儀し両手を大きく広げて応えた。
第九参加で再来米希望
日系合唱団との共演に意欲

 クラシック音楽に生きる秋川さん。その最も尊敬する指揮者が先頃、LA交響楽団に就任したグスタヴ・デュダメル。「将来間違いなく世界一の指揮者になる」と目しており、ダウンタウンのディズニー・コンサートホールを外から眺めるだけで、「ここでデュダメルが指揮棒を振っているんだな」と感動を覚えたという。
 同ホールでは7月に日系の合同合唱団によるベートーベンの第九コンサートが開かれたことを秋川さんは、知らされた。また、第九の再公演の話が出ていることを聞き「ぜひ参加したい」と意欲を示し、会場はディズニーホールを熱望。「希望の指揮者は?」の問いには、「(憧れの)デュダメルの名を口にするのも恐れ多い」と恐縮しながら答えた。
 2回の公演を終えた秋川さんは、オーロラのボランティアに向け「コンサートは1人ではできない。ステージをみんなが盛り上げてくれた。感無量」と感謝した。自身については、「歌う役割に過ぎない」とだけ語った。
阿岸・オーロラ代表
 世界不況の中で、スポンサーやボランティア、その他たくさんの人に支えられイベントを成功させることができ、みなさんに感謝したい。秋川さんは美男子で、心もきれいで、われわれのためにがんばって歌って下さった。次は、第九のテノールとして招きたい。
 オーロラ奨学基金に関しては、電話323・882・6545。Eメール—
 [email protected]
 www.jlsf-aurora.org
【永田潤、写真も】
スタンディングオベーションに両手を広げて応える秋川さん

スタンディングオベーションに両手を広げて応える秋川さん

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