メトロ:小東京駅を結ぶ4案、総工費13億ドル、15日に公聴会

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 小東京協議会(LTCC)の月例ミーティングが9月22日、全米日系人博物館(JANM)で開かれ、「メトロ・リージョナル・コネクター事業」について話し合われた。
 同事業は、パサデナからユニオン駅を通り、イーストロサンゼルス間を走る「ゴールドライン」と、ロングビーチとロサンゼルス・ダウンタウン間を走る「ブルーライン」を、約2マイルにわたってダウンタウンでつなぐ事業。総工費13億ドル。
 メトロは現在、ブルーラインの7街駅からゴールドラインの小東京駅(年内開通予定)を結ぶ案として、(1)2街地下鉄案(2)テンプル通り地上路線案(3)バス路線利用案(4)建設なし案―の4案に絞り、周辺住民やビジネスオーナーらの意見を集めている。連邦政府からの補助金の対象となるのは、地上および地下建設案のみ。

LTCCのミーティングで、縮小模型を使い、テンプル通り地上路線案について説明するメトロのレイ・ソーサ氏(右端)(写真=グエン・ムラナカ)

LTCCのミーティングで、縮小模型を使い、テンプル通り地上路線案について説明するメトロのレイ・ソーサ氏(右端)(写真=グエン・ムラナカ)


 22日に行われたLTCCのミーティングでは、メトロから事業代表者が出席。縮小模型を使い、地下と地上の2案について説明した。
 議論の的となったのは、小東京内をもっとも広く走行する「2街地下鉄案」。メトロ側はこの日、セントラル通り東、1街と2街間の1ブロックすべてを買収するという旧案を撤回、オフィスデポと1街のセニョールフィッシュのみの買収に変更した。
 それぞれの案が提案された当初は、2街に沿って小東京内を広く走行することから経済的効果が期待されるとし、多くが2街地下鉄案を支持していた。しかし、長期間におよぶ工事などから周辺住民やビジネスオーナーから懸念の声が上がり、現在は反対派意見が高まっている。
9月22日に行われたLTCCのミーティング(写真=グエン・ムラナカ)

9月22日に行われたLTCCのミーティング(写真=グエン・ムラナカ)


 LTCCは、27日の次回ミーティングで地下鉄案に対する立場を明白にする賛否の表決を行うことについて表決、8対15(欠席2)で否決された。反対票を投じたJANMのアケミ・ヤノ館長は、「コミュニティーとして1つの立場を取るべきだが、まだ準備ができていない」と、その理由を述べた。
 また、メトロから提示されている4案のみならず、日本の鉄道業界と協力し、独自の「小東京案」を提案するアイデアなども出された。
 メトロは現在、環境影響調査を行っており、来年夏には結果をまとめ、4案の中から1案を選ぶ予定。
 リージョナル・コネクター事業は現在、2008年に住民投票で可決された「提案R」(渋滞緩和と交通機関改善を目的とした事業に向こう30年間計400億ドルを充当)により、1億6000万ドルの事業費が確保されている。今後、ユニオン駅からコリアタウンのウィルシャー/ウエスタン駅を結ぶ「パープルライン」をカルバーシティまで地下鉄で延長する「ウエストサイド地下鉄延長案」とともに、補助金獲得のため運輸局を通じ連邦政府に働き掛ける。
 メトロは15日(木)午後6時から8時まで、一般を対象としたリージョナル・コネクター事業に関する公聴会を日米文化会館で催す。また11月19日(木)、12月3日(木)、17日(木)にも予定している。詳細はジューン・バーグさんまで
 [email protected]

その他の小東京周辺事業

 ジャパニーズ・ビレッジ・プラザ=アメリカン・コマーシャル・エクイティ社は、1街とセントラル通り近くにある「櫓」の老朽化が進み、構造的改善が必要なことから、鉄筋製に造り替える作業を始めると発表。また、ニジヤ前にある噴水の規模を小さくし、横に常設ステージを設置する。
 アイソ駐車場=1街とジョン・アイソ通り(現LAPD駐車場)に予定されている300台収容可能な地下駐車場の建設工事が来週から始まる。工事は2010に終了予定で、運営はロサンゼルス運輸局。駐車場上には多目的プラザが建設される。
 ブロック8=2街とサンペドロ通り(現駐車場)に22階建て住宅商業複合ビルの建設を予定していたリレーテッド社は、経済状況を考慮して6から7階建てビルへの変更を発表。これに伴い、駐車場の規模も600台収容から50台へと劇的に縮小。LTCCメンバーは異論を唱えた。
【グエン・ムラナカ=中村良子・訳】

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