南加日系婦人会:創立105周年を盛大に祝う、JSPACCへ助成金授与

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ジャン・ペリー市議から感謝状が授与された(右から)生田さん、猪瀬さん、金井さん、田中幸子さん、田中百合子さん(荒谷さん欠席)。左から3人目は坪井会長

ジャン・ペリー市議から感謝状が授与された(右から)生田さん、猪瀬さん、金井さん、田中幸子さん、田中百合子さん(荒谷さん欠席)。左から3人目は坪井会長


同会名誉会長の伊原総領事夫人から感謝状を授与される生田さん(右)

同会名誉会長の伊原総領事夫人から感謝状を授与される生田さん(右)


 1904年、日露戦争の勃発を機に、祖国日本を救援する目的でロサンゼルスの婦人有志により「羅府婦人会」として発足した「南加日系婦人会」(坪井和恵会長、会員75人)は1日、創立105周年を記念した祝賀昼餐会をキョウト・グランドホテルで開催した。会場には、「縁の下の力持ち」として日系社会、日米関係を支えてきた婦人らの功績をたたえようと約150人が集まり、同会の功績を振り返るとともに、長年にわたり同会を支えて来た6人に特別功労賞が授与された。さらに、創立105年を記念し、障害を持つ子供たちを育てる日本語を話す親のサポートグループ「手をつなぐ親の会」(JSPACC)へ3000ドルの助成金が授与された。
 コミュニティーの代表者らを前にあいさつに立った坪井会長は、「創立以来、105年という長い歴史と伝統を持つ同会がさまざまな苦難を乗り越え、現在も社会活動を続けられることは、日系社会の皆さんのお陰です」とお礼を述べ、「創立以来の先輩諸氏の信念と目的をつないでいくことに努力いたします」と今後の抱負を述べた。
 祝辞として、南加県人会協議会の山口弘副会長と南加日系商工会議所の半田俊夫会頭が同会の活躍を称賛するとともに、それぞれ自身の「妻」や「母」を例に出し、「女性パワーの力強さ」にあらためて感謝した。
 また同会名誉会長である在ロサンゼルス日本国総領事館の伊原真規子総領事夫人は、日米間で生活習慣や文化などが大きく異なる100年以上も前から、相互扶助や慈善活動を続け、コミュニティーの中で常に中心的な役割を果たしてきた同会に、「いつもきめ細やかな優しさで、その時代、その時代の求めているものに手を差し伸べてきた」と敬意を示し、さらなる繁栄を祈願した。
 席上、長年にわたり同会に深く貢献してきた金井富佐子さん、荒谷サカエさん、生田博子さん、田中幸子さん、猪瀬加代子さん、田中百合子さんの6人を特別功労者として表彰。市を代表して第9区のジャン・ペリー市議、州を代表しJACLのジョージ・キタ氏、また同会名誉会長の伊原総領事夫人がそれぞれ感謝状、商品券、記念品などを授与した。
 市議は、「105年間にわたり、日系社会への多大なる貢献に敬意を示します。皆さんの尽力のお陰で、われわれが小東京や日本文化を楽しむことができる」として、あらためて6人をはじめ、同会に感謝した。
坪井会長から助成金を授与されたJSPACCの馬上真理子代表(左)

坪井会長から助成金を授与されたJSPACCの馬上真理子代表(左)


 同会はまた、創立105周年を記念し、ロサンゼルスで活躍する障害を持つ子供たちを育てる日本語を話す親のサポートグループ「JSPACC」へ3000ドルの助成金を授与した。
 同会は、障害者を取り巻くアメリカの法律やシステム、常識の違いを日本語で学びつつ、精神的に支え合うことで各親の自立をサポートしていくことを目的に、94年創立。登録会員300人、アクティブ会員170人を抱え、南加で障害者に関する唯一の日系団体として活動している。
 あいさつに立った馬上真理子代表は、「アメリカで障害児を育てる日本人の親にとって、日米の文化や言語の違いの他に、障害児を取り巻く日米の環境の違いを乗り越えることは大きなチャレンジ」と述べ、JSPACCでは、親や家族への「教育」が必要不可欠であるとした。
 また最近あらたに始めた活動として、「障害児の兄弟や姉妹たちは、障害児の一番の理解者であるとともに、親にも言えない将来の不安を抱えていることも多いため、彼らの心のサポートも必要」として、助成金はこれらの支援に使っていきたいとあらためて感謝した。
若柳久三師と若柳久女師による日本舞踊、清元「吉原雀」

若柳久三師と若柳久女師による日本舞踊、清元「吉原雀」


 最後は、若柳久三師と若柳久女師による日本舞踊、清元「吉原雀」が披露されるとともに、会場には池坊、小原流、草月流による生け花、また米国書道研究会の書道の展示、さらに裏千家、表千家による茶道のデモンストレーションが行われるなど、伝統文化をたしなむ会員が多い婦人会ならではのおもてなしで、来場者を迎えた。

 南加日系婦人会沿革

 1904年の創立後、日本人社会の発展に伴い、仏教会やキリスト教会に婦人会が誕生したため、同会は各会を総括、26年「南加婦人会同盟」を発足させた。
 第二次大戦勃発で解散を余儀なくされるまで、日系社会でボランティア活動を活発に行った。中でも、37年に除幕式が行われたエバグリーン墓地の「先亡者慰霊塔」建設は、婦人会の団結と熱意を物語るもので、53年の天皇陛下(当時皇太子殿下)ご訪米の折、慰霊塔両側に月桂樹の植樹を賜った。
 56年、現在の「南加日系婦人会」と改称。80年代後半、会員数の激減により一時解散の声も上がったが、山口はつ枝会長(当時)をはじめとする数人が立ち上がり、存続に貢献。慈善活動などにさらに力を入れる。
 99年、創立95周年を開催し、会の歴史を次世代に残せるよう、日英両語による記念誌を作成。04年に創立100周年を祝福。08年には、連邦局から正式に非営利団体として許可され、今年、州政府からも許可が下りた。
 日本政府、加州知事、二世週祭実行委員、南加日系商工会議所などさまざまな団体から長年にわたる社会貢献に対し表彰を受け、現在は会員相互の親睦、社会福祉、日米友好親善、日本文化の高揚と普及、国際交流と発展を主な目的とし、活発に活動している。【中村良子、写真も】

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