米谷ふみ子さんが講演:日本のメディアの対応を批判

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満席の聴衆を前に講演する米谷さん(右)

 芥川賞作家の米谷ふみ子さんがパサデナセミナー会(半田俊夫主宰)の招きで1月16日、日米文化会館で講演会を行った。日本の出版界、メディアとのやり取りで、著書の内容やタイトルの変更を余儀なくされるなど納得のいかない対応を批判した。
 言論・表現の自由をうたう出版・新聞社であるが、米谷さんの作品を「女の権利を振り回しているので出版できない」と掲載を拒んだり、原稿の一部を削除することがあるという。米谷さんは日本のメディアは「自己規制している」と非難し、その逆の立場にあるべきと主張。「センサー(検閲)されている。フィクションまでもが…。不思議な国だ」と嘆いた。
 米国で先に問題提起された基地周辺の住民の健康被害や狂牛病、障害者施設でのオーバードーズ (薬の適量超過)に警鐘を鳴らそうとしたが、原稿の不採用や肝心な個所をカットされてしまった。新聞社の編集員を「世界の知識がない」とし、編集員が知らないことを投稿すると採用されないといい、「知らないことを書くのが新聞であって、新聞は機能していない」と指摘した。
 「本を出すのは命がけ」と力説する米谷さん。「本は著者のもの、編集者のものではない」と怒鳴って説き伏せたこともあり、「あきれた」「驚いた」「ひどい」などと続けた。
 反核・反戦活動を続ける米谷さん。大戦のために「洗脳された」とし、ファシズムに危機感を示し、日本国憲法を「平和を守る世界一の憲法」と評した。しかし、米国がそれを壊そうとしているのは、「日本に兵器を売るため」。アジア諸国は日本の軍拡を警戒しているが「話し合って友好すれば戦争になる確立は減る。軍需費を教育費に充てれば平和になる」と強調した。
 123人の参加者は滞米50年という米谷さんのように米国生活が長いが、愛国心は薄れておらず、質疑応答では母国の未来を憂う内容の質問をしたり意見を述べる人が多くいた。
【永田潤、写真も】

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