ノルウェーの旅

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 先月、数週間出張でノルウェーのオスロに行く機会を得た。摂氏マイナス4〜5度の寒さ。緯度はアラスカのアンカレッジあたり。雪が積もる北欧の街並みは、由緒ある絵画のように優美だ。背筋を伸ばして焦らずに闊歩する人々。背が高く、青い目のブロンドが多い。アメリカ人の目の青さと違い、奥まで透き通る。ちょうど冬期オリンピック開催中でノルウェーが大活躍しており、夜の酒場は大型テレビを前に賑やかに盛り上がっていた。
 ノルウェーといえば、ノーベル平和賞のみスウェーデンではなく、このオスロで授賞式が行われること、昔はヴァイキングが暴れていたことが、思い浮かぶ。さらにムーミン、電話会社のノキアやエリクソン、家具のIKEAだが…実はどれもノルウェーではない。フィンランド(ノキア、ムーミン)とスウェーデン(IKEA、エリクソン)だ。確かに地理的には近いが…失礼しました。恥ずかしいが、これでは外国人が中国、韓国、日本を混同するのと同じではないか!
 国土面積は日本とほぼ同じ。人口は470万人。1億2800万人の日本の27分の1だ。福祉国家で物価が高い。バスの最低運賃が6ドル、ボトルの水も5ドル、普通の夕食も軽く80ドルは越える。消費税が25%。医療や教育はほぼフリー。1970年代に北海油田が発見され、政府が事業を運営し、現在では天然ガスと共に90%は輸出。売り上げは国の基金として地道に積み上げ確実な投資の下、安定した経済力を持つ。OPEC(石油輸出国機構)やEC(ヨーロッパ共同体)には加盟しておらず独自の道を歩む。通貨はクローネでユーロは使えない。スイスもECには加入していない。
 街のコンビニに「SUSHI」の看板がちらほら見える。寿司詰め合わせが12ドルほど。サーモンやニシン、チ—ズは美味しい。驚いたのは、ほとんどの人が英語を話す。みな真面目に働き、ゆとりのある生活感が漂う。いわゆる「不況」は感じない。ただアメリカ人のような陽気なスマイルや軽いジョークの会話があまりなかったのがややさびしく感じたが…。日本とノルウェーもうひとつ似ている点があった。共に捕鯨国だ。でもこの話題は別の機会に持とう。【長土居政史】

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