初の大リーグ日本人監督は?

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 先週、大リーグ、ホワイトソックスのギーエン監督のある発言が波紋を広げた。日本人選手を「特権を持つ」と指摘。日本語の専属通訳はいるが、スペイン語がいないことが不公平だという。ベネズエラ出身の同監督は、中南米出身選手と同じ境遇を経験し、通訳に限らず彼らの待遇改善が発言の狙いとされている。
 10代で渡米し、同監督のように「家族を養いたい」とハングリー精神を燃やして修業を積みマイナーから這い上がってくる中南米選手に対し、日本人は国内で成功を収めたFA選手がいきなりメジャー契約を結ぶ。両者の条件はまったく異なり監督が訴える格差是正、すなわち通訳付きという日本選手の厚遇は、契約がある限り続くだろう。だが、せっかくアメリカに来たのだから、選手には英語を覚えてもらいたい。
 たびたび、このコラムで大相撲を引き合いに出してしまう私。批判もしたが今日は成功例を紹介したい。角界には通訳は1人もおらず、外国人力士は、日々の共同生活で自然に流ちょうな日本語、しかも敬語やお世辞、洒落までも覚えてしまう。日本の文化、風習を習得し、母国や他国との懸け橋役を務めてくれ、言語修得の重要性は言うまでもない。
 メジャーで通訳がいなかった日本選手を思い出した。ドジャースに入った斎藤投手だ。マイナー契約だったため入団から2年は専属を付けてもらえず、苦労していた。でも、話さなければならない環境に置かれたことで英語力は向上。同球団にいた野茂と石井よりもその上達は速く、他の選手とコミュニケーションを図っていた。
 過去、ギーエン監督のように南米出身の監督、コーチが数人いて当然、みんな2カ国語を操る。日本人といえば、選手は多く活躍するが、コーチ、監督はまだ出ていない。英語をペラペラに話す日本出身の指導者を1度見たい気がする。本人にその意志があるかは分からないが、メジャーの指導者に一番近い日本人は、エンゼルスとマリナーズで活躍し通訳とは無縁だった長谷川元投手だと思う。【永田 潤】

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