やっぱり、甲子園

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 仕事とプライベートで大リーグ30球団のうちの20球場を訪れている私。ファンにいつも聞かれることは、どこがお気に入りなのか? デンバー、クリーブランド、サンフランシスコがゆったりと観戦できて好きだ。記者そして1ファンとしての見方だと、これら3球場は建てられて比較的新しいため、プレーやスコアボード、大型モニターが見やすく設計する配慮で、仕事もしやすく助かる。
 アメリカ人にこう答えると納得するのだが、本心とは違い言い足りない。これは、大リーグに限定されているからだ。「日本の球場では?」と聞かれれば、「やっぱり、甲子園」と即答したい。
 野球少年時代は、観戦の2、3日前から打倒巨人に闘志を燃やしていた。当日の朝は興奮して、朝早く目覚めたのを覚えている。甲子園へ向かう電車内で知り合う同士と意気投合しての阪神談義は尽きることはなく楽しかった。電車を降り、神戸方面からのファンと合流、士気は倍増する。試合開始までの野次合戦がおもしろかった。江川や張本、柴田などを口悪くののしるのだが、王と長島監督だけは別格で控えめだったファンを不思議に思った。
 もう1つ、甲子園が野球少年を虜にする理由は、高校野球の聖地だからだろう。遠い他府県の強豪校への進学者も多く、球児たちの甲子園に掛ける思いは強い。毎日、練習に明け暮れる選手たちは、純真な野球の情熱を持ち一生懸命プレーする。見ていて気持ちいい。
 残念ながら「甲子園の土を踏む」という夢を叶えることができるのは、ごく一握りの強運を持つ実力者に限られる。そんな憧れの選手17人が、日米親善野球のために来米している。全日本選抜チームはこの夏、全国甲子園大会で活躍し、地元そして列島を沸かせたエリートばかり。高校生らしく全力で頑張り、数々の好プレーを見せてくれることだろう。感動を呼ぶ「筋書きのないドラマ」は4日、5日、6日の3日間、コンプトンでプレーされる。「甲子園からの爽やかな風」を感じてもらいたい。【永田 潤】

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