メトロレール接続:「建設しない」に支持多数、小東京の事業主らが初会合

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都ホテルで催された小東京の事業主や住民を対象としたミーティング


 メトロが計画を進めている「リージョナル・コネクター事業」(メトロレール接続)で、日本語を話す小東京の事業主や住民を対象とした初会合が5日、都ホテルで開かれた。集まった約60人は、あらためてその事業内容や提案されている工事5案を確認し、「建設しない案」への支持が多数を占めた。一方、小東京協議会(LTCC)は「完全地下案」を支持している。
 同事業に関しては、今までにメトロやLTCCなどが数多くのミーティングや公聴会を開催、情報を提供するとともに、コミュニティーの意見にも耳を傾けてきた。しかし、ミーティングがレストラン経営者にとって多忙な時間であったり、また通訳がついていても、英語での会に参加することに躊躇していた人も多く、事業内容を詳しく理解している人は少なかった。
 日本語を話す小東京の事業主や住民たちの声が反映されないまま事業が進んでいる状況に危機感を抱いた都ホテルを運営するアメリカ近鉄興業の米田昭正社長ら複数が発起人となり、「まずは事業を正しく理解してもらおう」とこの日、小東京の事業主らを対象とした緊急初会合を開催。一日の呼びかけで60人が集まった。
 会場では、LTCCの役員でもある南加日商の岡本雅夫上級副会頭が今までの流れや事業内容について日本語で分かりやすく説明。集まった人の疑問などに分かる範囲内で答えた。
 参加者らは、「事業のことは耳にしていたが、ここまで話が進んでいるとは思わなかった」「小東京全体が工事現場になってしまう」「工事期間中に発生したビジネスの損失に対する補償が定かでないと聞いて驚いた」「補償を要求するにも会計士や弁護士を雇うなど、とてつもない労力が必要となる」「掘り起こした土砂を運搬するため、毎日店の前をトラックに走られたら商売にならない」「営業中に工事の影響で停電など起こったら大変だ」など、工事自体に対する不安や懸念の声がほとんどだった。
 また、今後見込まれる人口増加や温室効果ガス対策にメトロレール接続が必要なことには理解を示した上で、「どうして長い歴史のある小東京のど真ん中を通る必要があるのか」「すでにゴールドとブルーラインをつないでいるレッドラインで代用できないのか」などといった疑問も上がった。
 30年以上にわたり小東京でレストランを経営するオーナーは、「他地域で行われた同様な事業をみてみると、工事中に半数のビジネスがつぶれてしまったと聞く。われわれのような小さなビジネスが、4年間という工事期間に耐えられるのか分からない」と、同事業が死活問題であると訴えた。
 また、小東京内で同じくレストランを経営する女性は、「工事の影響でなくなってしまう駐車場を別の場所に確保してくれると言っているが、レストランから遠い場所に移動されたら意味がない。客足が遠のいてしまう」と不安を訴えた。
 この日、小東京BID(Little Tokyo Business Improvement District)から同事業に関するアンケート用紙が配られ、参加者らはそれぞれの意見を記入、今後コミュニティーや顧客らにも声をかけ、より多くの意見を集めるため働き掛けていく。
 メトロは、公示期間中の18日まで市民からの意見を受け付けている。言語は英語である必要はなく、日本語でもかまわない。意見の送付先は―
 Dolores Roybal Saltarelli
 Project Manager
 One Gateway Plaza,
 MA 99-22-2
 Los Angeles, CA 90012
またはEメールで―
 [email protected]
 環境アセスメントの草案は、小東京図書館(203 S. Los Angeles St.)、ロサンゼルス・セントラル図書館(630 W 5th St.)、またはメトロのホームページで閲覧可能。アドレスは―
 www.metro.net/projects/connector
【中村良子、写真も】

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1 Comment

  1. 小東京のメトロ計画に反対が多数と言うのに驚きました。ビジネスを持ってる人の気持ちも解らないわけでもありませんが日本には昔から 「損をして得を取れ」と言う言葉があります。
    少しの期間でも犠牲のしてでも 将来の小東京の発展の為に協力しましょう。そうじゃなかったら日系一世や二世が築いた街が消えてしまいます。

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