新潟の蔵元が地酒紹介:11社合同で試飲会―「おいしさ知ってほしい」

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蔵元11社が29銘柄を紹介した新潟の地酒試飲会

 新潟の地酒のおいしさを知ってもらい米国市場での販路拡大につなげようとする試飲会が17日、ビバリーヒルズの日本食レストラン「権八」で開かれた。日本屈指の酒どころで匠の技を代々受け継ぐ蔵元11社が、参加者270人に29銘柄を振る舞い名酒の奥深さを紹介した。
 試飲会は、レストランやスーパーマーケット、酒店などの業界向け(参加者115人)と、一般消費者向け(同155人)の2部に分け行われた。参加者は、刺身や鶏のから揚げ、鳥・野菜の串焼きなどの一品料理とともに、選りすぐられた銘酒を飲み較べ、新潟の地酒の知識を深めた。

青木酒造のブース。青木社長(左)の勧めで試飲するステーシーさん

 友人に勧められ試飲会に参加した会社社長のロバート・ステーシーさんは、大の日本酒好き。日本出張を年に8度ほどこなし、地酒を飲むことが訪日の楽しみでもあるという。辛口好みで「熱燗だと上等の酒のうまさがなくなってしまい、冷やで飲むのが一番いい」と通のコメント。この日は約10種類を試し、好みのブランド「鶴齢」に出会い喜んでいた。
 業界対象の試飲会では、和食店のみならずエスニックやフュージョン料理を出すさまざまなレストランのオーナーやシェフが参加。各蔵元は、産地に製法、甘さ・辛さ、濃淡、おいしく飲む温度など、自社ブランドの特徴を分かりやすく説明し売り込みに努めた。
 試飲会は、新潟の地酒を専門に扱う日系の「SENA」(本社ニューヨーク)が呼び掛け、各蔵元が呼応。ニューヨークを皮切りにダラス、ロサンゼルス、サンフランシスコの4カ所を回り、計8度の試飲会を催した。
 1つの産地に限った地酒を一堂に紹介する地酒の試飲会は珍しい。その理由を11社の蔵元を代表する武蔵野酒造の小林尚さんは、他の酒どころとの差別化を図るためと説明。ワインの名産地であるフランス各地やカリフォルニアのナパバレーのように「新潟も酒どころとして売り込むとうまくいくだろう」と提唱する。
 創業1717年の老舗「青木酒造」の12代目の青木貴史社長は「日本の食文化を広めたい」と、米国、英国、中国、香港、韓国、インドネシア、タイに進出。その中で米国は「文化・教育・生活水準が高く魅力のある市場。世界一のすばらしい国で可能性が高い」と力説する。新潟産を全面に押し出す「産地呼称」に力を注ぐ地元の声を代表し青木社長は「他の特産物(コメ、柿の種、豚肉など)や名所、温泉などの各業者と手を組んで県名を売り込み『新潟ブランド』として物産展を開いたりして、海外で地元の文化を浸透させることができればいい」と抱負を述べた。【永田潤、写真も】

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