日本総領事館:100歳の長寿祝い表彰―村上肇さん「とてもうれしい」

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100歳の長寿祝い表彰を受けた村上さん(右端)。左隣が伊原総領事

 在ロサンゼルス日本国総領事館は、来月に満100歳の誕生日を迎える日系2世村上肇さんの長寿を祝って11日、伊原純一総領事がロサンゼルス・ボイルハイツの村上さん宅を訪問し表彰状を贈った。
 日本政府は毎年9月の第3日曜日を「敬老の日」と定め、100歳の国民に対し表彰状を授与している。海外居住の日本国籍保持者も対象とされる。同総領事館は独自に昨年から100歳の日系人も表彰しており、今年は同館管轄域内では村上さんを含めて2人が該当した。
 村上さんは1910(明治43)年11月14日、熊本出身で農業移民だった両親の元にオレンジ郡アナハイムで生まれ、タスティンで育った。高校入学まで日系人は唯1人。人種差別に遭い、孤独な学校生活に耐えたという。数少ないメキシコ系の友人を持ち家に遊びに行ったため、スペイン語を自然にマスターし、今でもメキシコ料理は好物である。
 太平洋戦争が始まる1カ月前に病気の祖母を見舞うために熊本に赴いた。米国育ちということで歓待され、当時は平和で交戦の予兆は微塵も感じられなかったと振り返る。開戦により、生活は一変。日本残留を余儀なくされ、2国の狭間で数奇な運命をたどることになる。
 村上さんは、日本国籍を保持していたため徴兵された。米国で従軍した兄弟と敵味方に分かれて戦う形となったが、スパイ嫌疑が掛けられすぐに除隊となり、長崎の山奥に送られ坑夫として働いた。戦後は熊本に残り、いとこのふさ子さんと結婚。地元の駐留米軍基地に職を得て、ジープやバスなどの大型車両を整備する部署の部長を務め通訳もこなした。
 1952年に帰米してボイルハイツに住み、スーパーマーケットで25年間働いた。2男4女の子宝に恵まれ、9人の孫をかわいがる。言葉は英語が一番得意だが、熊本なまりの日本語を上手く話す。テレビの時代劇「水戸黄門」を見るのが楽しみ。熊本県人会には、50年以上所属している。
 長寿の秘訣は「あまりよく分からない」というが、規則正しい健康的な日常生活が元気の源に違いない。食欲は旺盛で好き嫌いはなく、ふさ子さんが作る3度の日本食を平らげ「おいしかった」と喜ぶ。好きなお茶を飲み、早寝早起き(睡眠は1日平均10時間以上)、飲酒、喫煙は一切したことがない。散歩が好きで、家の近くを30分ほどゆっくりと歩くことを日課とするなど、体は至って丈夫だ。
 総領事から「おめでとう。元気でこれからも長生きして下さい」と励まされた村上さん。自宅まで訪れた総領事と熊本出身の作永重一領事に感謝した。表彰状を贈られ満面の笑みを浮かべ「何とも言えない。とてもうれしい」と、感慨深げに話した。表彰状を大事そうに早速、仏壇に供え先祖に報告した。
【永田潤、写真も】

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