全日空:ロサンゼルス―羽田線初便就航 都心に近く、乗り継ぎ便利

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全日空のロサンゼルス―羽田間の初便就航を祝って乗客に記念品を手渡す服部支店長(左)

 32年ぶりに国際定期便が復活した東京・羽田空港に向かう全日空のロサンゼルス発の初便が10月31日午前1時過ぎ、ロサンゼルス国際空港から乗客157人を乗せ飛び立った。都心へのアクセスが良く国内線との乗り継ぎも便利な羽田便の開設で、新たな需要に応え業績拡大を図る。

全日空のカウンターで羽田行きの搭乗手続きの順番を待つ旅客ら

 全日空の伊東信一郎社長は、羽田を「日本の首都の玄関口として発展していく空港」と位置付け「全日空もその一翼を担いたい」としており、将来のアジアのハブ空港として期待が込められている羽田を結ぶロサンゼルス線にもその重要性が高まっている。
 ロサンゼルス―羽田線は、深夜・早朝の発着のためビジネスマンにとっとは金曜に仕事が終わった後、翌日に目的地に向かい仕事して、月曜に戻ることが可能になる。さらに、海外からの日本帰国者で地方都市を最終目的地とする利用者の多くがこれまで、成田到着後、バスや電車で1時間半ほどかけて羽田に移動したが、その必要はなくなった。
 羽田空港新国際ターミナルの開業に伴い、全日空は新サービスの導入、ラウンジの新設、自動チェックイン機の増設などにより利用者の利便性をさらに向上させた。また、スターアライアンスメンバーである提携各航空会社の運航便でコードシェアを実施し、羽田空港発着の全日空国際線のネットワークをいっそう拡大する。

セレモニーであいさつをする服部支店長(右)とリチャード・アイデLA支店空港所長

 羽田へ出発前の搭乗口で初便就航を祝う記念セレモニーが開かれ、全日空の服部啓隆・ロサンゼルス支店長があいさつに立ち「待望の米国初の羽田行きを開設することができた」と喜んだ。都心や地方空港へのアクセスの良さを説きながら「これからも安全運航を厳守し、お客さまの希望に添えるようによりいっそう努力したい」と話した。従来の成田線を合わせることで顧客の選択肢を広げることができるとし「より多くの利用を」と呼び掛けた。
 羽田経由で地方へ向かう帰郷者と、東京出張のビジネスマンは、利便性の良さから成田から羽田に変更したという。出発前の利用客からは、早くも満足との声が聞かれた。
 ハシエンダハイツに住む山下務・信子夫妻は、出発2カ月前に宮崎帰郷を計画した。羽田行きを選んだ決め手は「便利さ」だという。これまでは成田到着後、バスで東京に向かい1泊した翌日に羽田から宮崎に向かった。夫妻は「これからは、その日の内に(宮崎に)着けるので、時間が節約できていい」と喜んだ。
 シアトル大学に勤務するコンピューターエンジニアのエリック・ウエブスターさんは、妻の佳子さんと生後3カ月の息子ジュリアスくんを伴っての訪日。佳子さんの実家北海道・森町へは、シアトル―成田―羽田―函館の長旅だった。今回は乳児を連れての初めての帰省で、成田―羽田間のバス移動は手間がかかるとし、LA経由の羽田行きを選択。「赤ちゃんを連れて毎年日本に行こうと思っているので、ANAの羽田への就航はとても助かる。これからも利用したい」と話した。
 アーバインの電子デザイン会社に務めるアンソニー・トングさんは、東京の取引先との会議のために日本出張を年2、3度繰り返す。座席はビジネスクラスを利用しているが「往復の長い旅はやっぱり疲れる。(成田と羽田間を結ぶ)特急は速くすぐに着くけど、成田は都心から遠く離れているので不便。これからは、ずっと羽田便に乗る」と語った。
 服部支店長は、羽田線就航について「日本のハブ空港とロサンゼルスを結ぶことに意義がある」と強調する。羽田の利点を「国内のハブ空港なので日本各地の初便に乗り継ぎ、北から南まで2時間くらいで、午前中に目的地に到着できる。羽田からの乗り継ぎのために1泊する必要はない」と説明。さらに、ビジネスマンにとっては、ロサンゼルスで金曜日に仕事を終えてその夜(翌日深夜)に出れば、日曜の早朝に着くので、日曜日を丸一日、日本で過ごすことができ、成田よりも一日多く日本で過ごすことができるという。
 羽田就航により、同社にとってはロサンゼルス発の日本行きは、成田に次ぐ2便目となった。出発時間は、成田が昼過ぎ、羽田が深夜。服部支店長は、地元の顧客にとって「目的地と好きな時間帯を選ぶことができ使いやすくなったのでは」と話し、羽田路線開設で「新たな需要に期待ができ、顧客を増やしたい」と抱負を述べた。
 全日空はこのたび、羽田からのネットワークを充実させ、徳島線の運航(1 日3往復)再開と、高松・広島線を増便(1 日1往復増)させ、利用客の利便性を向上させた。11月8日からのフライトスケジュールは、ロサンゼルスを午前12時10分出発、午前5時15分(翌日)到着、羽田からは午前12時5分に発ち午後4時55分(前日)に着く。
 詳細は、全日空のウエブサイト―
 http://www.fly-ana.com
【永田潤、写真も】

ロサンゼルス―羽田線就航の初便には157人が乗り込んだ

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