総領事公邸で伝達式:加藤譲孜氏に旭日双光章、福祉、日本語教育向上に貢献

0

伝達式には家族をはじめ、コミュニティーの代表者らが集まった


伝達式で伊原純一総領事から勲章と賞状を授与された加藤譲孜氏(左)


 日本政府の平成22(2010)年秋の叙勲受章者で元ロサンゼルス郡社会福祉局ロングビーチ地区事務所長、また元米国日本語学校連盟会長の加藤譲孜氏に対する伝達式が19日、ハンコックパークの総領事公邸で行われた。家族やコミュニティーの代表者ら大勢が見守る中、伊原純一総領事から「旭日双光章」と賞状が授与された。
 加藤氏は、日系人の福祉向上への貢献、および日本語・日本文化教育の復興に寄与したことが認められての叙勲。
 伝達式で伊原総領事は、加藤氏との初対面の時の印象を振り返り、「丁寧で、物静かで、紳士的な日本人の良さを兼ね備えた素晴らしい人格を持った方」と紹介。叙勲では、人格よりも肩書きなどが重視される傾向にあることに触れ、「加藤さんの一番の貢献はその素晴らしい人格」と評価した。
 これを受け加藤氏は、受章は「身に余る光栄で、新しい励まし」だと述べ、今後も社会貢献に努めたいと、日本政府をはじめ、集まった人に礼を述べた。
 福祉に興味を持った理由を加藤氏は、クリスチャンだった父親の教育方針にあるといい、「人助けをすることは自然なことだった」という。また、ソーシャルワーカーとして務めた35年間、さまざまな夫婦関係や家庭環境を見てきた。その中で「人を責めない」「その人のすべてを受け入れる」ことを一番学んだといい、これらの教訓はソーシャルワーカーとしてだけでなく、ひとりの人として日常生活にも役立っていると話した。

三宅明己さんの「万歳三唱」に合わせ乾杯する加藤譲孜夫妻(右端)と参列者ら


 栃木県宇都宮市生まれの同氏は、早稲田大学在学中にニューヨークで開催された国際連合主催「世界青年会議」に日本代表として出席、世界各国からの学生との意見交換に感銘を受け、米国に留学を決意。カリフォルニア大学ロサンゼルス校を卒業後、南カリフォルニア大学大学院で社会福祉学の修士号を取得した。
 卒業後、ロサンゼルス郡社会福祉局でソーシャル・ワーカーとして、また後に同社会福祉局ロングビーチ地区事務所長として約34年間勤務、日系社会とのコミュニティー・リエゾンとして日系人の福祉の向上に貢献した。
 また、週末にはオレンジ郡仏教会付属オレンジ郡日本語学校で教師として日系人子弟に日本語を約35年間教えるとともに、米国日本語学校連盟の会長を約8年間務め、南加地域における日本語・日本文化教育の振興に尽力した。
 社会福祉局を退職後は、日系コミュニティーのボランティア活動に力を注ぎ、数々の日系団体で要職を歴任するとともに、日系コミュニティーの活性化に寄与してきた。
 日本語の習得を通じて若い人が日本文化の理解度を増すことも重要だと考える同氏は、南加柔道父兄会、ノーウォーク日系コミュニティーセンター、オレンジ郡日系協会の奨学金創設にも寄与してきたほか、現在も南加県人会協議会奨学金や南加日系商工会議所の日米修好奨学金プログラムに関与している。
【中村良子、写真も】

Share.

Leave A Reply