10代の出産率低下:米経済の悪化が原因か

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 21日に米保健省が発表した統計結果によると、2009年の米国内の15〜19歳の女性の出産率が、1000人中39人と、1940年から実施している調査史上最低水準を記録した。専門家によると、背景には米経済悪化が影響しているという。
 10代の妊娠や計画外妊娠防止を促すキャンペーン活動を行う、サラ・ブラウン氏は、「10代で出産した人すべてが、年金や、自身がおかれた経済状況を把握していないというわけではない」とするも、「彼らの中には、家族との生活にストレスを感じ、また長引く不況の影響で職を得られないままの人も多い。経済情勢の悪化が、10代で親となった若者の生活を苦しめているのは確かである」と訴える。
 全米の出産件数で10代が占める割合は全体の10%で、40代以上の女性を除いて、出産件数自体は減少している。2009年の新生児は、前年から3%減少の410万人。40〜44歳の女性の出産率は2008年から3%上昇し、1000人中10人という割合を示し、1967年以来の最高水準となった。
 しかし、国内では10代の出産率は低下しているものの、他の先進国16カ国と比べると、その割合は依然として高い。10代女性の出産率が最高水準を記録したのは1957年で、10代女性が1000人中96人だったという。しかし、その時代背景には、当時の若年結婚の傾向が影響している。
 出産率の低下は、米経済の労働市場を担う移民数の減少が一因となっているとの見方もある。米国ではピスパニック系が移民の大多数を占め、2009年の出産件数の4人に1人がヒスパニック系だった。ヒスパニック系移民の10代女性の出産率は、他のどの民族よりも高く、2009年の統計では、1000人中70人が10代で出産している。しかし、その数も減少傾向にあるという。
 また専門家はポピュラー・カルチャーの若者への影響力も指摘する。2008年12月にアラスカ州のサラ・ペイリン知事の娘ブリストルさん(当時16歳)の妊娠が発覚。その後未婚のまま男児を出産しメディアからのバッシングを受けた。こうした批判も10代の出産件数の減少につながったのではと分析する。

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