加州議会、包括的予算案を承認:教育関連、再開発事業は大幅削減

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 カリフォルニア州議会は28日、ジェリー・ブラウン加州知事(民主党)が提案していた7月1日から始まる会計年度の860億ドルの包括的予算案を民主党議員の賛成により承認した。新予算案は、歳出削減を図るほか税収入増により40億ドルの歳入増を見込んでおり、税率の引き上げなしに加州が現在抱える266億ドルの財政赤字の解消を目指す。
 新予算案の内容は、過密状態にある州刑務所の運営を各自治体にも委託する刑務所システムの再編成や、教育関連予算の削減が含まれる。これによりカリフォルニア大学機構(UC)とカリフォルニア州立大学機構(CSU)の予算は23%カットされる。
 さらに400カ所にある再開発事業局も予算削減の対象になるほか、アマゾンなどオンラインビジネスの小売業者に消費税の徴収を要求することも加わった。また278カ所ある州立公園のうち20カ所が2012年の7月まで閉鎖される。
 ブラウン知事が反対の意向を示していたシュワルツエネッガー前知事政権時の民主党案である、州所有のオフィスビル売却案は予算案に組み込まれていない。
 歳入に関しては、車両登録料を年間12ドル引き上げるほか、山火事の影響が懸念される郊外在住者に対し加州森林災害保護局に年間150ドルの費用支払いを義務づけることで歳入増を目指す。この山火事保護対策費からは5000万ドルの歳入が見込めるとしている。
 予定通りの歳入増が実現しなかった場合、教育関連予算がさらにカットされることになるが、民主党内からも高等教育や社会福祉サービスプログラムの予算を減らすことに不満の声が相次いだ。
 共和党議員らは、今回の予算案は加州が抱える税収入と年間歳出の不均衡を反映しておらず、長期的な改善策になっていないと批判した。一方、民主党上院議員らは今回の予算案は合理的で妥当な案であると支持している。
 ブラウン知事は、当初から6月末で期限終了を迎える小売り税と車両のライセンス料の暫定的税率引き上げの延長を望んでいた。しかし、共和党議員らは断固としてこれに反対。承認への道は険しく、税率引き上げの是非を問う特別選挙の実施前に、上下両院の共和党議員から4票の支持が必要だったが、同知事は共和党からの支持を得られず、税率引き上げ案を断念した。
 州当局によると、小売税と車両ライセンス料の暫定的引き上げの終了と1月に終わった所得税率の暫定引き上げ分を合わせると、カリフォルニア州民は年平均260ドルの節約になるという。
 予算案決議で増税案を含まない場合は、単純過半数の賛成が得られれば可決できるとする「提案25」が昨年11月の特別選挙で承認されたことから、知事と議会側は共和党からの支持を頼らずに予算案の話し合いを進めることで合意していた。  

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