リトル東京デザインウィーク:最新の建築やデザイン紹介―未来の都市型ライフスタイル提案も

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コンテナ内で開かれている未来の都市型ライフスタイルの展示

 最新の建築の紹介と未来の都市型ライフスタイルの提案を軸にファッションや自動車など最先端のさまざまなデザインをテーマにした「リトル東京デザインウィークが小東京の3カ所を会場に13日、開幕した。イベントは日本文化にこだわることなく、新しい試みとして注目され、情報の発信地として期待が掛かる小東京に新風を吹き込んでいる。
 イベントは、17日までの5日間、小東京の3大文化施設の日米文化会館、全米日系人博物館とMOCA(ロサンゼルス現代美術館)の前で、デザイン展示を中心にシンポジウム、映画上映、コンサートなどさまざまな催しが繰り広げられる。各広場には計10数台(8×8×16フィート)のコンテナが設置され、その空間をギャラリーとして利用し建造物の模型の展示や未来のライフスタイル、各種工業デザインを紹介。

ダイワリースが開発した緊急災害時のコンセプト仮設住宅「EDVー01」

さらに、東日本大震災の被災者の復興に向けた暮らしぶりが写真で伝えられ、支援を訴えている。
 都市型のライフスタイルでは、震災に備えた対応が多く提案されている。これらは、東日本大震災前から同イベントへの出展が決定していたという。
 その中の1人、パサデナのアートセンター大学大学院・デザイン学科のティム・レグン教授は、地震、津波、トルネード、雷、洪水など天災の脅威を力説する。「パートC」と名付けたA、B、C3段階で万全を期す防災や発生時の対応を提唱。森林火災に備え地下に避難空間を設けた建物を発案しイラストで示したり、救助されるまでの最低3日分の食糧備蓄を呼び掛ける。同教授は「震災の復興期で、避難所や仮設住宅の共同生活では『助け合いが復興を早める』」と力を込めた。
 このたび、米国進出したダイワリース(本社サンホゼ)は、緊急災害時、大人2人が約50日間、生活可能なコンテナ型のコンセプト仮設住宅「EDVー01」を北米で初披露した。台所、便所、シャワー室を装備し、空気中の水蒸気を集めて飲料水を作り、太陽光パネルで充電するなど自足ができる。同社広報担当・販促課課長の大出明弘さんは「参加者が好感を持って見学していて驚いた」といい、地震地帯ロサンゼルスの人々の関心の高さを実感していた。

ブレイドウッドさんが発明した騒音を除去し快音を響かせる装置

デザインウィークについては「自社の震災への取り組みを示すいい機会になった」と話し、参加の意義を強調した。
 USCとUCLAや各種デザイン専攻の学生、デザイン専門学校生の手作りの作品展示が行われている。レグン教授の下で学ぶアレックス・ブレイドウッドさんは、ジャパニーズビレッジプラザのカフェ内に作品を展示する。ブレイドウッドさんは、ここ十数年で都市部は自動車や工事などの騒音が大きくなると予想し、ヘッドフォンを用いて騒音を遮断し定期的に人工音を鳴らす装置を発明した。上部の弁を開閉することにより銅製のパイプを振動させ、その音をヘッドフォン越しに聴く。低い金属音は日本人にとっては、水琴窟のような快音を思い起こさせる。ブレイドウッドさんは「さざ波に似て、リラクゼーションにもなる」と自作に胸を張った。発明品は、パイプやワイヤー、ねじ、クランプがむき出しになっており、美しいデザインには見えないが「イベントのテーマの1つの未来を予想して作成した」と語り、出来映えに満足の様子で来店者に説明し試させていた。
 www.ltdesignweek.com
【永田潤、写真も】

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