キリンフリー発売:ビールテイスト飲料―世界初、アルコール分0・00%

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レストラン「Royal/T」で開かれた記者会見。左がランディー比嘉社長

 キリンブルワリー・オブ・アメリカ社(本社トーレンス、ランディー比嘉社長)は5日、カルバーシティーのレストランでノンアルコールのビールテイスト飲料「キリンフリー(KIRIN FREE)」の発売記者会見を開いた。「世界初のアルコール分0・00%」をウリにビールの味を楽しみたいが飲むことができないドライバーなどをターゲートに絞る。

新発売のキリンフリー。小瓶の334mlが販売される

 キリンフリーは、運転はもとより、仕事やスポーツ、妊娠や病気などの健康上の理由で飲酒が禁止または制限されている人がビールを飲む感覚で楽しむことができる。飲酒が認められていない米国各州の公園でのバーベキューや花見、スポーツイベントの時など、料理に合わせて気軽に飲め、アルコールが苦手な人やドライバーも乾杯してコミュニケーションを図ることができる。ノンアルコールのため法律的には問題なく未成年者も飲むことができるが、同社では勧めずに飲酒ができる場で販売する。
 キリンフリーは日本での飲酒運転撲滅の世論の高まりに応え開発され、2009年4月から発売された。従来品はわずかながらアルコール分が含まれていたため、キリンは独自の醸造技術で開発を進め完璧なノンアルコール化に成功。日本での販売実績を引っ提げて北米での販売を開始し、ビールが好きな消費者に売り込む。最初は西海岸、南カリフォルニアを中心に日系、アジア系をターゲートに絞り、その後は同じアジア系が多く住むニューヨーク、サンフランシスコなどを攻めて都市部に売り込んで販売網を全米に広めたいとしている。
 同社営業部バイスプレジデントの山田崇文さんによると、日本ではノンアルコールビールを好んで飲む運転手の中には、ごく微量でもアルコールが含まれていると不安だという。「そういったお客様の要望でアルコール分0・00%でありながらビールの味を実現するのにチャレンジした。好評をいただいている」と、開発のコンセプトと日本での評価を説明した。
 ビールの味を出すには、酵母を使って発酵させなければならない。これまでのノンアルコールビールは、ビールを作ってから加熱してアルコールを抜いたり、初期の段階で発酵を止めるなどして作ったが、いずれの製法

ブライドテイスティングでは、キリンフリーを当てるレポーターはいなかった

でも微量のアルコールが残ってしまう。だがキリンは、発酵を一切させずに麦芽の飲み応え感のあるビールの味を出すという困難な技術に成功した。「爽快なキレと飲みごたえの納得の味」(同社)を作り出すまで、2年かかったという。
 会見では、日系メディアのレポーター3人がモニターとなり、キリンフリーとキリン一番搾り、他社製のビールとノンアルコールビールの5種類のブラインド試飲会が行われた。どの記者もキリンフリーを当てることができず、味と品質の高さがあらためて実証された。試飲した他の参加者も「ビールと変わらないおいしさ」と脱帽した。
 比嘉社長は「車社会の米国とカリフォルニアではキリンフリーは、ノンアルコールの炭酸飲料の需要があり、受け入れられるに違いない」と自信を示す。「アルコールをまったく含んでいないので、ドライバーも安心して飲むことができる。味もおいしいしので、ぜひ飲んでいただきたい」と期待を掛けた。
 キリンフリーは、日本で製造され輸入される。334mlの小瓶の価格は、スーパーマーケットでは2ドルほどで、レストランでは4ドルから5ドルで販売される。
 www.kirin.com
【永田潤、写真も】

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