ハラハラしたドラフト会議:アメリカの母、岡田さん―野村の広島1位指名に安堵

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昨年の春に再会を喜んだ岡田さん(左)と野村投手

 27日に行われた新人選手獲得のためのプロ野球ドラフト会議を「ハラハラ、ドキドキ」しながら見守った1人の「母」がいる。野村祐輔投手(明大)が広島から1位指名され、ホッとしたというタスティン在住の岡田陶子さん。野村が高校3年生だった米国遠征時にホームステイさせホストマザーを務めた縁で今も連絡を取り合うアメリカの母はプロ入り後も活躍を祈り続ける。
 2007年夏の全国高校野球甲子園大会で準優勝した広陵高(広島)のエースだった野村。同年秋には全日本高校野球選抜チームの一員としてロサンゼルスを訪れ、岡田明・陶子さん夫妻宅にホームステイした。家では、おとなしく口数が少ない野村だったが、試合になると一変。闘志むき出しのマウンドは、細身の体からは想像できない投球でパワーのある米国選手をねじ伏せた。「野球になると別人になった」と、岡田さんは振り返る。
 高校時代はプロのスカウトの目に留ることはなく、進学を決めた。大学4年間で腕を磨き、東京六大学野球リーグで通算30勝、奪三振数356個、早大の斎藤佑樹(現日本ハム)以来となるリーグ史上7人目の「30勝、300奪三振」を達成。輝かしい成績を収め、ドラフト1位候補の高い評価を得た。
 1位指名は確実視されていたが、岡田さんはどのチームが交渉権を得るのか気になり眠ることができない夜もあったという。天命を待つ野村の行く末を、実の息子のように祈る思いで深夜1時半までインターネットの速報で確認した。広島に決まった時は、「ホッとした」。岡山県倉吉市出身の野村は高校3年間を広島で過ごしただけに、岡田さんは「地元のいい球団に決まって良かった。まじめで、派手な性格ではないので広島に合っていると思う」と喜んでいる。
 明治大学野球部が遠征で来米した昨年春にドジャー球場での練習中に再会を果たした2人は、岡田さんが秋季リーグで明大が優勝した時と今回の1位指名でも「おめでとうメール」を送って祝福。必ず返事を出す野村からは「ありがとうございます。がんばります」と、毎回短かく岡田さんは「あの子らしい」と話す。「テレビや新聞で野村君が話題になるのが楽しみ」と、入団後も活躍を見守る。「ハラハラ、ドキドキ」しながら。【永田潤、写真も】

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