LTSCアルツハイマー病介護者サポートグループ:「ひとりじゃない」互いに気持ちを共有

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 リトル東京サービスセンター(LTSC)は、米国アルツハイマー協会ロサンゼルス支部と協力し、アルツハイマー病患者の介護にあたる家族や友人など、介護者(ケアギバー)のためのサポートグループを毎月、ロサンゼルス郡内3カ所で催している。参加者は、介護におけるさまざまな問題を話し合い、それぞれの経験や意見、情報などを交換。互いに、「ひとりじゃない」と声を掛け合い、気持ちを共有している。
【中村良子、写真も】

LTSCに集まったアルツハイマー病患者のケアギバーとソーシャルワーカーら


 米国アルツハイマー協会によると、現在米国内には520万人以上のアルツハイマー病患者がおり、2030年には、加州の55歳から74歳のアルツハイマー病患者数が2倍、ヒスパニック系とアジア系の数は3倍に膨れ上がると言われている。
 アルツハイマー病は、「記憶力の減退」「言語障害」「時間と場所の感覚がなくなる」「判断力が鈍る」「性格に変化がみられる」「物事をこなすのが困難になる」―などといった病気の特徴から、患者本人だけでなく、介護をする家族や友人に、精神的、身体的、経済的な負担が大きくのしかかってくる。
 
LA郡内3カ所でサポートグループ
 
 介護者の負担を少しでも和らげようと、LTSCでは毎月、小東京、サウスベイ、サンファナンドバレーの3カ所で、サポートグループを催している。
 3年前にアルツハイマー病と診断された義姉の介護をしている日系2世の女性は、昨年からサポートグループに参加している。「ここに来ると、『私はひとりじゃない』と思え、心強い」
 他のケアギバーの話を聞き、多くの患者は病気の進行とともに言動に変化が表れ、暴力的になったり、はいかいしたり大変であると学んだ。「義姉はパーキンソン病を併発していて、車いす生活なので行動の変化は幸いないけれど、イライラすることはしょっちゅう。でも、他の方も皆同じ経験をしていると聞いて、気持ちが少し楽になる」という。
 一方ハリー・ナカダさんは、4年前から妻のヘレンさんの介護をしていた。サポートグループには精神的に支えられたといい、「自分の経験が他の人の役にも立てば」と、今年5月にヘレンさんが亡くなった後も、毎月会に顔を出している。
 また文化的背景から、家族がアルツハイマー病に罹っていることを恥じたり、助けを求めない人が多いことにも触れ、「恥じることは何もない。互いの経験を分かち合うことで心が少し休まるから、会に足を運んでほしい」と呼びかけた。
 この日初めて参加したサウスベイ在住の後藤さんと大川さんは、数人の仲間と一緒に友人女性(82)の介護をしている。女性は、故郷の宮崎県に高齢の姉がいる以外、身寄りはない。
 後藤さんによると、「3年ほど前、突然『お金を盗まれた』と言い出して、すぐにアルツハイマー病を疑いました」。以来、待ち合わせの日時を忘れたり、普段行き慣れていた友人宅へたどり着けないことが何度かあり、今年の定期健診でアルツハイマー病と診断されたという。
 2人は、友人仲間と一緒に女性宅へ料理を持っていったり、買い物へ行ったり、部屋の片づけを手伝ったり、ほぼ毎日電話で安否を確認したりしている。大川さんは、アルツハイマー病は誰にでも起こることで、「他人事ではない」と言い切る。
 最近は症状が進行し、友人だけでの介護が難しくなってきたことから、2人はLTSCへ相談。現在はソーシャルワーカーの援助も加わった。2人は、今後もサポートグループで情報を得て、「大切な友達だから、最後まで私たちにできることはしたい」と話した。

今年10月に亡くなった夫ジャックさんを介護していたアグネス・山代さん(右)と、近況報告をするナオミ・カリヤマさん


 アルツハイマー病の母を15年間介護した日系3世のナオミ・カリヤマさんは、一時休止していたサウスベイのサポートグループの再開を訴えていた1人。「孤独な日々を過ごしている介護者には、気持ちを共有できる場所が必要」と、自身の経験から会の大切さを強調。ボランティアでサポートグループの運営を手助けする。
 LTSCでは、ケアギバー・サポートグループの他、「日系ディメンシャ・ケア・ネットワーク」を通じ、ロサンゼルス郡内在住の自宅で介護をしている人を援助するため、ケースマネジメントや地域にある必要なサービス(交通、介護人、法律相談、一時的休養サービスなど)につなげる手伝い、ワークショップやカウンセリングなどさまざまなサービスを提供している。詳細はLTSCの兼田さん、または武田さんまで、電話213・473・3035まで。
 
 
ケアギバー・サポートグループ
▽小東京「聖フランシスコザビエル・カトリック教会(旧メリノール教会)」
(222 S. Hewitt St.)
毎月第4木曜日
午前10時から11時半

▽サウスベイ「ビクトリー・フェローシップ」
(4030 Spencer St. #107, Torrance)
毎月最終土曜日
午前10時から正午

▽サンファナンドバレー「SFV日系コミュニティーセンター」
(12953 Brandford St. Pacoima)
毎月第1土曜日
午前10時から正午

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1 Comment

  1. Mami Nishizawa on

    Me and my sister live in sacramento with our mother who has Alzheimer. There are English speaking support group in the area, but I was wondering if there are some ways that you can communicate via phone or email to give us support in Japanese ?
    Thank you kindly for your help.

    Mami

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