市議会区割り:小東京は9区残留主張

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ドラフト地図に反対する9区のジャン・ペリー市議


 10年ごとに実施される市議会区境界線の再編成で8日夜、ロサンゼルス市庁舎で公聴会が開かれた。会場にはダウンタウンの住民やビジネスオーナーら約800人が詰めかけ、再編成委員(市長や市議から選出された21人の識者により構成)を前にそれぞれの意見を訴えた。
 先月発表されたドラフト地図によると、過去10年間で人口が3・4%増加した小東京を含むダウンタウンの9区は、8・0%減だったボイルハイツを含むイーストロサンゼルスの14区に、小東京、シビックセンター、ファイナンシャルディストリクト、アートディストリクト、スキッドロウと、中心部すべてを吸収された形となった。
 廊下にまで人が溢れた公聴会では、180人を超える市民が見解を主張。そのほとんどは、14区に吸収されることに反発する9区と、同区の一部を吸収しダウンタウンをひとつに結束させることを望む14区からの住民や支援者で埋め尽くされた。
 小東京からは住民約30人が出席し、小東京協議会のビル・ワタナベさんとクリス・アイハラさん、またマーク・中川牧師らが代表で意見を述べた。ワタナベさんは、「(14区と9区の)人口の変動は微々たるもの。大きな編成は不必要」と指摘。小東京をはじめ、9区をそのままの状態に保つことを懇願した。
 また、スキッドロウや周辺地区から出席した支援者らもドラフト地図に反対。「過去10年間にわたり、貧しく治安の悪かった9区をペリー市議、住民、各コミュニティーが協力し、安心して住める地区に再建させたのに、発展した途端他の区に取り上げられるのは不公平」と訴え、「9区は売り物ではない」と声を荒らげる市民もいた。
 公聴会にはペリー市議も出席。約10分にわたる熱情的なスピーチは、9区の支持者からの称賛で何度も途切れた。市議は、「(9区の分裂は)不必要で、理不尽で、コミュニティーのためにならない。常識的に考えても納得できない」と語気を強めた。8区と協力して作成した地図を提出し、再編成委員に編成の再検討を強く訴えた。

ドラフト地図に支持を表明する14区のホゼ・ウイザー市議


 一方14区の住民らは「われわれもダウンタウンの一部であり、橋を隔てて14区だけ発展から取り残されるのは理解できない」「アートディストリクトは14区の延長。同じ区に収まるのが当たり前」など、ドラフト支持の声がほとんどを占めた。
 14区のウイザー市議は、かつて羅府新報や加州毎日でアルバイトしていた経験に触れ、「(ボイルハイツや小東京を含め)ダウンタウンを総じて見る必要がある。ダウンタウンの発展はダウンタウン全体に役立つものであり、一部の区が占有すべきではない」と訴えた。また、「1区、13区、14区合わせ計6万6000人の人口増が必要な上、1区と13区が14区側に拡張してきているため、14区が拡張するためには地理的に9区の吸収しかない」と、その正当性を訴えた。
 この他会場には、1、5、10、14と4つの区に分裂されたコリアタウンの代表者や市民も出席し、ドラフトに反発した。韓国系で加州均等化委員会のミシェル・パーク・スティール副委員長は、「過去十数年にわたってコリアタウンは複数の区に分裂されてきた。ひとつの事業を行うために複数の行政区から許可を得るのは非常に大変なこと。今年でもう終わりにしてほしい」と切実に訴えた。
 市議会区境界線は、区を代表する市議選出にかかわるため、各15区の人口が均等になるよう10年ごとに再編成する必要がある。
 再編成委員会は7カ所で行われた公聴会で集まった市民の意見を元に、3月1日に最終計画を発表する。詳細はホームページで―
 www.redistricting2011.lacity.org
【中村良子、写真も】

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