江戸千家ロサンゼルス不白会:新春の一服を堪能

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濃茶席で亭主を務め、客をもてなす(左から)乗富克久さん、正客の西村宗櫛師、次客の越宏美さん

 茶道江戸千家ロサンゼルス不白会の西村宗櫛社中は1月28日、初釜茶会を西村宗櫛宅「錦泉庵」で催した。生徒らおよそ10人が集い、新年を祝いながら茶道への理解を深め、新春の一服を堪能した。

西村宗櫛(前列左から2人目)社中と招待客

 春が訪れたかのような温かい気候と、澄みわたる青空のもと、バルコニーで福茶を頂いた後、和やかな雰囲気の中、茶会は始まった。
 正月にちなみ、茶室には結び柳と紅白椿、床には羽鳥西恒筆の「松柏千年翠」が掛けられ、花入れの「鶴」には松、竹、椿のほか、その日の朝、庭に咲き誇っていたという桃の花も飾られた。新年にふさわしく開運を込め、金の打ち出の小槌も置かれ、脇床には今年の干支「龍」が描かれた時代物の皿が添えられた。
 初座の炭手前では舟木外護さんが亭主を務め、「皆さまの運勢が、天に昇る龍のように上昇し、今年も良い年になりますように」と述べ、客を迎え入れた。京焼の「辰」の香合から梅と蜂蜜で作った手作りの練香が取り出され、熱した炭の上に置かれると、茶室中にほのかに甘い梅の香りが充満し、客の心も次第に安らいでいく。
 正月にちなんだお節懐石には、西村師と生徒が3日前から仕込んだ手作りの料理が並び、参加者は会話を楽しみながら、見た目にも美しい料理に舌鼓を打った。
 仲立ちのあと、濃茶席では正客に西村宗櫛師を迎え、乗富克久さんが亭主を務めた。
茶具には、水指に朱塗り手桶(唐金皆具・火舎蓋置)、釜は卍釜、茶碗は松楽作の金銀嶋台・出服紗(松喰鶴文緞子)、茶入れは大海、仕服は辰亀甲緞子長緒を使用。御茶は星野園の「星の奥」、お菓子は源吉兆庵の干支ようかん「辰」でもてなし、菓子器には享保時代の漆蓋付き「松」が使われた。
 続いて薄茶は、向井絵美さんが亭主を務めた。茶碗に野々村仁清写の京焼「色絵金銀菱重茶碗」、棗は老松を使用し、龍や羽子板などをあしらった新年菓子とともに味わった。
 正客の西村師は「いたるところに今年の干支が生きており、新年のめでたい気持ちとともに大変おいしく頂きました」と述べ、茶を堪能した。
 また今年の初釜では、点前を採点し互いの上達を見る「一、二、三」を濃茶席で、振る舞いの心を学ぶ「数茶」を薄茶席で行った。七事式の中の2つを経験し、参加者からも「ゲームをしているようで楽しかった」との声が聞かれた。【吉田純子、写真も】

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