サンタアニータ競馬場:「東京シティカップ」開催

0

ダマー(⑤、2番手左)とデッドヒートを演じ、東京シティカップを制したダイナミックホスト(先頭)

 アーケディア市のサンタアニータ競馬場は24日、春恒例の東京・大井競馬場との友好提携を記念したレース「東京シティカップ」(第8レース、ダート1・5マイル・GⅢ、賞金総額10万ドル)を開催した。デイビット・フローレスが騎乗したダイナミックホストが優勝を飾り、賞金6万ドルを獲得した。サンタアニータと大井の両競馬場は17年間にわたる固い絆を再確認。東京シティカップを記念し、日本のさまざまな伝統文化や観光名所などを紹介する特別イベント「ジャパン・ファミリーデー」が今年も開かれレースを盛り上げた。昨年は、東日本大震災の被災により参加できなかった福島県南相馬市の相馬野馬追の侍が2年ぶりに参加。鎧兜に身を固めた勇姿を見せ、競馬ファンや家族連れなど多くの参加者を喜ばせた。【永田潤、写真も】

東京シティカップ
ダイナミックホスト優勝
一騎打ち、大いに沸く

最初の周回で最後尾を走るダイナミックホスト

 メインレースの「東京シティカップ」は、ダイナミックホストが接戦の一騎打ちを制し、大いに沸いた。サンタアニータ、大井の両競馬場は、今後も良好な関係をいっそう発展させて友好のシンボルである提携レースを継続させることを確認した。「ジャパン・ファミリーデー」は、盛況を極め両競馬場の友好に花を添えた。
 優勝したのは、追い込み馬のダイナミックホスト。残り1周、約1マイルの最後尾から、じりじりと追い上げた。第3コーナーで先頭集団に着け、最終コーナーで先頭に立ち、追い上げるダマーとの一騎打ちとなった。グランドスタンド前を大歓声を浴びながら並走、デッドヒートを演じた。2頭並んでフィニッシュラインを通過したが、ダイナミックホストが首の差で優勝(2分30秒22)を飾った。フローレス騎手は「いつものようにこの馬はスロースタートだったが心配しなかった。この長い距離は得意で、いいポジションを維持していいレースをして勝つことができた」と話した。

固い絆を再確認した大井の新井浩明・経営管理部企画課長(左)とサンタアニータのピーターD・シーバレル特別企画担当役員(中央)。右端は大井の長塚隆史・事業部推進部投票課長

 レース前には、場外の大型スクーリンに大井競馬場のスタッフの「ありがとう」などのメッセージ映像が流された。スタンドからは、友好の証といえる大きな拍手が起こった。
 大井競馬場の新井浩明・経営管理部企画課長は、サンタアニータを初訪問し「『東京シティカップ』という自分たちの競馬場の名前の付いたレースを目の当たりにしてすごく感動的だった」。騒ぐファンを見て「日本と同じで、馬と競馬が好きという共通点を実感することができた」と話した。
 大井では毎夏、関係者を招いたサンタアニータ・トロフィーを開催している。昨年はサンタアニータから競走馬が遠征し、初めて国際レースを開催したことを誇りとする。新井氏は「これからもジョッキーや馬、調教師などの人的交流をさらに進めて友好を継続させたい」と抱負を述べた。今回、サンタアニータと競馬場のプロモーションなどの意見交換を行ったといい「ソーシャルネットワークを使えばいいなどのアドバイスをもらい有意義だった」と述べた。

巨漢力士に挑むちびっ子たち

 サンタアニータのピーターD・シーバレル特別企画担当役員は、友好提携について「17年も友好関係が続くことはすばらしいこと。同じ『ホースレース』であっても2国でやり方が違い、技術面で互いに学ぶものがあり提携は意義がある。これからも続けるべきである」と述べた。ジャパン・ファミリーデーについては「たくさんの人を呼び込んでくれたことがうれしい。日本文化をわれわれのファンに紹介してくれ感謝している」と喜んだ。
 東京シティカップに加えて友好提携を祝い、日本の名を冠したレース「日本総領事杯」と「東京シティ競馬ファンクラブ杯」が開催された。各レース後のウイナーズサークルでは、新美潤総領事ら日本人関係者が馬主や旗手、勝ち馬を出迎えトロフィーや花束を贈呈、優勝を祝した。新美総領事は両競馬場の友好について「日米で姉妹都市の交流はよくあるが、競馬場は珍しく、いいご縁があって感謝している。ずっと続けてほしい」と話した。
 
 
ジャパン・ファミリーデー
相馬野馬追が2年ぶり参加
元横綱花田さんも相撲見物

父の渡邊雅典さん来米し、参加者と写真に納まる相馬野馬追の侍の怜平さん(17)(左)

 ジャパン・ファミリーデーは、茶道や華道、書道、盆栽、相撲、空手、太鼓、三味線、舞踊、おりがみ、祭り、観光案内のほか、すしやお好み焼き、たこ焼き、おにぎり、ラーメンなどの和食文化も紹介し、多くの人出で賑わった。
 一昨年まで9年連続で参加した福島県南相馬市の「相馬野馬追」が2年ぶりに参加。東日本大震災の被災により昨年は参加できなかった宇多郷騎馬会所属で訪米団団長の渡邊雅典さん、怜平さんの父子が来米。ほら貝を吹き注目を集め、写真撮影のリクエストに応えた。
 相馬野馬追は同市の沿岸部が、津波の大きな被害に遭い馬が溺死したり、原発事故の影響で侍が避難するなどしたため、昨年の地元の行事は500騎から80騎に減らすなど大幅な規模縮小を余儀なくされた。
 国の重要無形文化財に指定され1000年以上の歴史を誇る郷土の伝統を固守する渡邊さんは復興への道のりの厳しさを直視し「原発事故の処理問題などいろいろあるけど、われわれの伝統を絶やしてはならない」と力を込める。

家族連れとの記念撮影に応じる花田さん(中央)

同イベント参加について「アメリカ人がこんなに侍を好きだとは思わなかった。われわれの文化を知ってもらえてうれしい。本当に来て良かった」と述べた。
 花田さんは、日本文化を紹介する同イベントの趣旨に賛同して参加を決めた。相撲のデモンストレーションを見たり、ファンの写真やサインのリクエストに気さくに応じていた。「剣道や茶道など、いろいろな日本文化をアメリカで伝えることに微力ながら協力できてよかった。レースを見て、馬車にも乗って楽しむことができた」と語った。

Share.

Leave A Reply