ロサンゼルス市議会:区割り地図を承認

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ウェッソン議長の議長立候補を支持しなかったことについて、公の場で謝罪するペリー市議


市民や市議らの意見に耳を傾けるウェッソン議長。手前は14区のウイザー市議


 ロサンゼルス市議会は16日、市議会区境界線の再編成で同委員から提出された地図の表決を行い、13対2で承認可決した。反対票を投じたのは、8区のバーナード・パークス市議と9区のジャン・ペリー市議。今後、市法務官が新地図の条例を作成し、5月に表決、アントニオ・ビヤライゴーサ市長の署名を経て採用される。
 市議会区境界線は、区を代表する市議選出にかかわるため、各15区の人口が均等になるよう10年ごとに再編成する必要があり、次回は2020年に予定されている国勢調査の後に行われる。
 昨年末から始まった一連の公聴会では、多くの市民が地図の草案に反発。地図作成の過程で、一部の再編成委員が非公開で地図の草案を作成する「裏口取引」があったとの非難の声が上がり、訴訟問題にも発展している。
 16日の市議会の開催前、ウィルシャーセンター・コリアタウン近隣同盟(WCKNC)らは、マイク・エング州議員やペリー市議らの支援を得て市庁舎前で会見を開いた。代表者は15日にビヤライゴーサ市長と会談し、地図への拒否権発動を要請。30年前、当時のトム・ブラッドレー市長は、再編成地図に反発したヒスパニック系の意見を聞き入れ、市議会で承認された地図に拒否権を発動したという。しかしビヤライゴーサ市長は、韓国系コミュニティーの結束力に敬意を示しながらも、拒否権の発動は否定した。

WCKNCに支持を表明するマイク・エング州議員(中央)


 再編成委員の一人だったヘレン・キム弁護士は、一部の委員が非公開協議を繰り返し地図を作成したことに触れ、自治体など地方機関すべての会議は公開で行われることを定めた加州の「ブラウン法」に反すると指摘。また、過程の初期段階で、10区のハーブ・ウェッソン市議から選任されたクリス・エリソン委員が作成した地図と、WCKNCが13区に統一された地図の2候補があったにもかかわらず、途中からエリソン委員作成の地図だけに絞られ、他の委員は2つ目の地図の存在すら知らされておらず、詐欺行為だと糾弾。さらに、市内のアフリカ系人口は減少しているにもかかわらず、10区内の同人口は再編成前と後で43%から51%に増加、一方で市内のアジア系人口は20%増にもかかわらず、10区の同人口は現行の10%から9%に減少しており、「アフリカ系票獲得に有利になるよう線引きが成された」と、投票権法にも違反していると非難した。
 韓国系弁護士協会は現在、訴訟に向け準備を進めており、27日(火)午後6時半から、ウィルシャー通りテンプル(3663 Wilshire Blvd.)でタウンミーティングを催す。市民に現状を理解してもらい、訴訟に必要な資金集めも始める。
 16日の市議会全体会議で開かれた一般市民からの証言は4時間以上にわたり、小東京などダウンタウンを中心に市民が反対の声をあげた。
 パークス市議とペリー市議が提出した「最終表決の延期申し立て」も否決され、ペリー市議は、「こうなることが分かっていれば、余計なことは言わなかった。そうすれば9区が犠牲になることはなかった」と、ウェッソン市議が議長に立候補した時に支持しなかったことをを振り返り、「あなたの憤りと権力が分かりました。議長、公の場で言わせてもらいます。あなたに投票しなかったことを後悔しています」と述べた。
 市議会終了後、ウェッソン議長は、市議会区割り地図と自身の議長立候補はなんら関係がないと強調、かかわりを否定した。
 地図が承認されたことで、今後、ペリー市議とパークス市議から具体的に訴訟へ向けた動きがあるものとみられる。
 一方、11区と8区に分割されていたウエストチェスター地区は、最終的に希望通り11区ひとつに収まった。 【中村良子、写真も】

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