榧本流錦龍会:春季吟詠大会を開催

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植野宗師範(左から2人目)から「翠」の称号を授与された山田正翠さん(右隣)。左端は森川会長。右端は新沢前会長


逸名の「桜花の詞」を吟じる秦湧叡顧問


 榧本流米国錦龍吟詠会(6支部、会員約50人)は18日、「春季吟詠大会」を西羅府仏教会で催した。今年は、2年間会長を務めた新沢鹿龍師範に代わり、サンディエゴ支部の森川洸龍師範が新会長に就任した。
 あいさつに立った森川会長は、①歴史的人物や政治家、天皇陛下などが作った詩を吟じることで彼らの心情をより身近に感じられる②詩吟をたしなむ人が一堂に会し、気持ちを共有できる③腹式呼吸による腹筋運動やストレス発散になる―など、詩吟を始めたことで多くの利点があったと話し、会員には、日ごろの練習の成果を発揮するため、気持ちを込めて吟に励むようアドバイスした。
 植野宗龍宗師範は、同会が独立してから今年で8年になることに触れ、「何でも話し合いができる結束の固い会になった」と述べ、会員には「詩を大きな声で読み上げるだけでなく、作者の気持ちをくみ取り、心を込めて吟じなければ本来の詩吟に反する」と指導した。
 植野宗師範はこの日、「翠」の称号に昇格したオレンジコースト支部の山田正翠さんに賞状を授与。80歳の山田さんは入会して6年目。練習を通じ、日々歴史の重さを感じているといい、「一文字一文字に深い意味が込められていて勉強になる」。指導を受けている新沢師範は、「理解できるまで時間をかけて教えてくれるのでとてもいい先生」といい、「死ぬまで続けていきたい」と話した。
 後藤優龍師範の先導で会誌斉唱後始まった吟詠大会は、会員吟詠、来賓吟詠、指導者吟詠と続いた。来賓吟詠では、今年9月に創立70周年祈念大会を行う国誠会から5吟士が詩吟を披露。国誠会はこの日、サウスベイでのイベントを終えてから錦龍会の大会へ参加し、同会の摺木国正会長は、「錦龍会の皆さんとの交流を楽しみにしていた」とあいさつ。流派を超え親睦を深めた。
 錦龍会の森川会長は、77年に同会へ入会。「始めは詩吟のことなんて何も知らなかった」といい、作者の気持ちを考え吟じられるようになるのに10年を要したという。もともと文学が好きだったことから、吟じる詩に魅了され、特に人生をいろいろな角度から観察し、自然と結びつけた作品の多い夏目漱石が気に入っているという。
 森川会長によると、ロサンゼルスには詩吟の流派が複数存在するが、現在サンディエゴには錦龍会しかないため、もっといろいろな場に出て、より多くの人に詩吟と触れあってもらう機会を増やしていきたいと抱負を述べた。【中村良子、写真も】

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