総領事館とJBA:震災復興の協力に感謝―YOSHIKIさん、支援継続の必要性強調

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メッセージを伝えるYOSHIKIさん

 
 東日本大震災のこの1年間の復興支援に対し感謝の気持ちを表すとともに、震災から立ち直る日本の元気な姿を見せるイベント「Japan. Endless Discovery.」が10日、ロサンゼルスのショッピングモール、グローブで開かれた。地元の団体が日本のさまざまな伝統文化を披露し、日系企業は世界に誇る最新の環境技術など活動を紹介。米国で知名度のあるロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIさんが、あいさつし「支援が必要」と訴えた。イベントは、主催した在ロサンゼルス日本国総領事館と、JBA( 南カリフォルニア日系企業協会)の共催。

福岡・小倉祇園太鼓の力強い演奏

 メイン会場の中央の広場では、ステージパフォーマンスが繰り広げられた。斬新でカラフルな着物のファッションショーや雅やかな音色の琴、威勢のいい太鼓(小倉祇園と琉球祭)、ねぶた囃子が太鼓と笛、鉦を鳴らすと「ラッセラー」とハネトが元気に跳ね回る。家族連れなど多くの買い物客が思わず足を止め、演技が終わる毎に大きな拍手を送った。Jファッションショーでは、若いモデル30数人がかわいらしい衣装に身を包んで舞台に上がり、愛嬌を振りまき「カワイー」と黄色い声援が飛んだ。
 ステージの脇では、伊藤若冲の作品展、茶道、折り紙、あめ細工が披露され、伝統文化の奥深さも伝わったに違いない。地酒の試飲会も行われ、好評を博した。着ぐるみのキティちゃんが会場を練り歩くと、子どもたちが大はしゃぎ。後を追って握手したり抱きついたり、一緒に写真に納まろうと行列を作って待っていた。
 JBAが主催した日系企業のブースでは、自動車や航空会社、ホテル、観光案内、アニメ、エンターテインメント、メディア、食品(味噌、のり、お茶、ソース、麺類、おかき)、商社など多種が並んだ。各社は自社の製品や先端技術、サービスのPRに努めた。経済を支える企業には、被災地の雇用創出や地域活性化などに期待が寄せられる。
 ドウン・オドリシオさんは娘のマリサ・コールドウェルさん、友人のミッシェル・ハニーさんとその娘シャノンさんと、約1時間半かけてはるばるサンバナディノ郡レッドランズからやって来た。

龍のあめ細工の妙技を食い入るように見つめる参加者

日本のアニメが好きな高校生の娘同士は、コスプレ姿とX JAPANのTシャツを着て参加し、ステージに見入っていた。オドリシオさんは1年前を「地震と津波のニュースをテレビで見て、悲しくなった。助けたいと思った」と振り返り、献金をしたり、レディ・ガガのリストバンドを購入し復興を支援したという。同イベントについて「日本を代表して文化紹介やショーを見せ、日本食を振る舞ってくれ感謝の気持ちが十分伝わってきた。われわれアメリカ人が『アリガトウ』と言いたい」と話した。
 特別参加のYOSHIKIさんは慈善家として知られている。さまざまな団体の活動を促進するために2010年に米国で財団を創設。被災者救済は、自身の財団を通したキャンペーン「愛する日本へ―LOVE 4 JAPAN」で多大な支援を続けている。その中で、数々のコンサートで演奏した思い出深い愛用のクリスタルピアノをオークションに掛け、約1100万円で落札され復興資金に役立てた。さらに、米エンターテインメント界の幅広い交友関係を生かし、ハリウッドのセレブたちの希少なグッズも競りに掛けた。
 すべての出し物が終わり、YOSHIKIさんが登場。日本を代表して新美潤総領事とともに謝辞を述べた。日本帰国中に震災に遭ったそうで「ショックだった。どのような支援で被災者を助けたらいいのか」とすぐに考えたという。自分の財団の活動を被災者支援に重点を置くことに切り替えたと説明し、

キティちゃんは、子どもたちに大人気

米国と世界からの支援に謝意を表した。発生から1年が経過したことに「信じられない、復興に向かっているものの、まだ問題が山積みされている」と指摘し「多くの人々の支援が必要」と訴えた。
 イベント終了後に日本メディアの取材に応じたYOSHIKIさん。イベント参加の理由について「まだ震災の問題が続いているので、(支援者として)人々に伝える責任があるから話したかった」と説いた。被災者の心情に気を配りながら「自分たちが分からないほどの辛い経験をしていると思うが、前に向かって進んで頑張ってほしい」と、言葉を詰まらせながら涙声で訴えた。壇上でのスピーチ後に流された津波のビデオを見て「ジーんときた」といい、涙が止まらなくなったという。自身は小学生の時に父を亡くし遺児となりまた、バンドメンバーのHIDEさんとの永遠の別れもあった。幾多の苦難を乗り越えた経験を元に、被災者と被災遺児へ向け「必ず希望を持って進めば、前に行けるということを自分が実践している。みんなも頑張ってほしい」と励ました。
 新美総領事は、甚大な被害が出たが、災害から学んだこととして「日本は世界の中で一人ではない」と力を込めた。一般と団体からの無数の寄付に加え、LA郡消防局救援チームと米軍の被災地での活動の多大な支援に謝意を表した。「温かい支援は、日本のすべての人々の胸に刻まれた。ありがとうロサンゼルスのトモダチ、ありがとう南カリフォルニアのトモダチ、ありがとうアメリカのトモダチ。日本は前に進んでく」と締めくくり、観衆は大きな拍手で応えた。【永田潤、写真も】

スピーチの後、ファンのサインと握手攻めにあうYOSHIKIさん(右)


「カワイー」と黄色い声援が飛んだJファッションショー


着物の着付けと花嫁衣装の披露

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