Conservative考

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 共和党大統領候補指名争いがいよいよ熱を帯びてきた。気になるのは、候補者同士がどちらがどれほどConservativeかを競い合っている様だ。
 Conservativeは日本語に訳せば、「保守派」。あえて誤解を恐れずに言えば、面と向かって「お前は保守派だ」などと言われると、嫌な顔をする日本人もいる。ところがアメリカ共和党では、Conservativeでなければ、大統領候補になれそうにない。
 保守派論客のウィリアム・サファイアによれば、Conservativeの本来の意味は―。「制度や実施方法を変える必要性が生じた場合、出来るだけゆっくりと変化させようとするStatus quo(現状)維持防御者」
 近年、この定義づけは必ずしも適用されないほど、共和党は、オバマ政権のやることなすこと、すべてに強硬に反対している。
 予備選で、他の候補から「Conservativeではない」と批判されているのが、トップランナーのロムニー元マサチューセッツ州知事。
 知事時代に州営の医療保険制度を導入したり、人工中絶で「選択の自由」を唱えるなど共和党路線に反する政策を推進した「過去」があるからだ。
 ややこしいことに、政治の舞台でのConservativeには、Social Conservative(社会的保守主義)が微妙に纏わりついている。古きよきアメリカを象徴する勤労精神、夫婦和合の価値観、敬虔なキリスト教信仰を重視するスタンスを大統領候補に求めているからだ。
 こうした傾向に共和党内から異論がないわけではない。
 2016年大統領選を狙っているとされるJ・ブッシュ元フロリダ州知事などは「共通の敵をそっちのけにして味方同士で撃ち合うCircular firingsquad(円形の一斉射撃)だ」と危機感を募らせている。
 「真性保守派」として認知され、指名されても、次に待ち構えているのは、民主党支持者、無党派を含む一般有権者。
 彼らを納得させない限り、オバマ民主党大統領候補には勝てない。【高濱 賛】

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