ペタンク

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 日本に来て、ペタンクに出合った。
 えっペッタンコ? と思ったら、フランス生まれのゲームで、ピエ・タンケ(両足を揃えて)が語源だとか。誕生から100年も過ぎた今ではかなり世界各地に広がり、アメリカにも愛好者グループが存在するらしい。日本では、グラウンドゴルフ同様に、元気な高齢者の社交スポーツとなっていた。
 ゲームは、まずビュットと呼ばれる小さな球を、立ち位置から6メートルより遠く10メートルよりも手前の地点に投げ、目標が決まったところで、今度は金属製の球をなるべくビュットに近づくように投げる。
 2チームの対抗戦で、ビュットにもっとも近い球を置いたチーム側の、敵チーム・ボールよりもビュットに近いボールの総数が得点になり、これを何回か繰り返し、先に11点入れた方が勝つというもの。
 持ち球は、試合が2人対2人の場合は1人が3球。3人対3人なら1人が2球で、この場合、1回(メーヌという)6投ずつでの勝負だ。
 誘われてやってみたところ、巨大なパチンコ玉のような金属球は、意に反してあっちへコロコロ、こっちへコロコロ。力を入れれば遠くへ行きすぎ、力を抜けばビュットよりはるか手前で止まり、なかなか容易ではない。そして運よくビュットのすぐそばで球が止まって喜んでいると、相手チームの球に狙われカキーンと弾き飛ばされてしまった。
 これこそが醍醐味なのだろう。かつて会社人間だった人々も、退職後の手近なスポーツとして広場に出て、昔ビー玉遊びで熱中したような真剣な眼差しで1球1球を投げている。地区大会や全国大会もあると聞く。高齢化社会へと移行しつつある日本では、高齢者の健康維持という面からも今後いっそう奨励されることだろう。
 夏休みを利用して日本を訪れていた孫たちも、飛び入りで参加。その日は結局、7歳から80歳までの男女20余人が数組に分かれ、試合に熱中した。
 耳慣れないスポーツ「ペタンク」だが、オリンピック種目にとのロビー活動も行われているらしい。いつかオリンピック登場の日があるかも知れない。【楠瀬明子】

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