和牛やコメ、地酒など紹介:達増知事「輸出に力注ぐ」

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いわて牛を試食するウイリアム・ヒューズさん(右端)

いわて牛を試食するウイリアム・ヒューズさん(右端)

 「芸術的な霜降り和牛」と称されるブランドの「いわて牛」をはじめとする、被災地岩手の名産物を売り込もうと、達増拓也知事を団長とする訪米団13人が、業者を対象にしたプロモーションイベントを3日、ビバリーヒルズのビバリー・ヒルトンホテルで開いた。レストランの経営者や支配人、シェフ、流通業者などの参加者約170人に、地酒やコメ、味噌、お茶などを振る舞って手応えを掴み、さらなる販路拡大に意欲を示した。
岩手の名産品について熱弁をふるう達増拓也知事

岩手の名産品について熱弁をふるう達増拓也知事

 同イベントは、日本政府が共催し、在ロサンゼルス日本総領事館の新美潤総領事と、JETROの吉村佐知子・ロサンゼルス事務所所長が、和食と岩手の特産品について説明を行った。総領事は「日本の味を知ってもらうために、和食と和食材の紹介を米国の和食の玄関口である南加で継続する」と政府の方針を伝えた。農産物に恵まれた日本の食事情を紹介し「その中でも岩手は、最高級の牛肉とコメ、地酒が有名である」と説明した。吉村所長は、岩手産のさまざまな食材の味のよさや、自身の体験から岩手観光も紹介し、訪日を促した。
 達増知事が、プレゼンテーションを行いまず、東日本大震災で米国からの義援金や励ましの声に対し謝意を表し、復興への取り組みを説明した。ユネスコ文化遺産に登録された平泉やその他の名所、豊かな文化、漁場に恵まれワカメやアワビ、ウニ、ホタテ、カキなど海の幸が豊富で、鉄器など伝統工芸品は約900年の歴史を有するなどと説明した。一昨年8月から米国へ輸出が可能になった、いわて牛の特徴を「表面は霜降りで、甘みがあり、ステーキのみならず、しゃぶしゃぶ、すき焼きとしても楽しめる」とし、生産から消費されるまでの全流通経路をトレーサビリティーで品質管理し安全性を強調。米どころとして有名で、ブランド「ひとめぼれ」や地酒を自信を持って紹介し「今日はたくさん試食をして岩手のファンになってもらいたい」と願った。
杉浦シェフが考案した味噌や日本酒を使ったソースを乗せた、いわて牛のステーキ

杉浦シェフが考案した味噌や日本酒を使ったソースを乗せた、いわて牛のステーキ

 同ホテルの杉浦勝男総料理長は、いわて牛の3種類の部位を用い、それぞれのおいしさを引き出す異なるレシピを考案し、岩手の伝統工芸品「南部鉄器」のフライパンを使ってステーキを焼いて見せた。欧州を中心に数カ国で修業し腕を磨いたシェフは、各国の人々の好みの味付けを知っており「いわて牛は、和風に調理する必要はなく『グローバルな味付けでいい』」とアドバイス。実演では、世界の調味料を駆使して各国風に仕上げ、いわて牛の万能性をアピールした。さらに和食伝統の「うまみ」を説明し、岩手産のワカメやのり、みそ、コメなどの食材を使った料理も披露した。
 脂が乗った和牛を試食した参加者は「とても柔らかく、ジューシーでおいしい」などと絶讃した。ウイリアム・ヒューズさんはハワイで、さまざまな食材をホテルやレストランに卸しており、この日はロサンゼルスの得意先の2業者を連れて参加した。いわて牛は高価だが「われわれの会社は、ニッチ(すきま)市場を知っている。需要があるので、肉の味をよく知る富裕層をターゲットに絞れば、ワギュー(和牛)は十分ビジネスになる」と話した。
 訪米団は、先月30日からの4日間、トーレンスのミツワマーケットで物産展を開いた。岩手産の和牛とコメを使った和牛弁当は毎日、80食が完売するなど好評を博した。達増知事は「説明を熱心に聴いてくれ、現地の人の関心が高いことがわかった。同じ種類のいわて牛を多く買う人もいて、ありがたかった」と喜んだ。試食会での杉浦シェフの実演については「スカンジナビア風、ラテン風、フランス風、ドイツ風など、インターナショナルな料理に表現してくれ、いわて牛がグローバルな味として証明されたので、輸出に力を注ぎたい」と話し、コメや地酒、他の海産物とともに、米国でのキャンペーン継続の意思を示した。【永田潤、写真も】

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