違反切符の前に教育を

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 小東京の3街とセントラル通りの横断歩道を渡り終えると、バイクのエンジン音とともに、私を呼ぶ声が背後で聞こえた。振り返ると、白バイ警官が違反チケットのノートを取り出し「ジェイウォーキング(道路横断歩行違反)だ。身分証明書を出して」と言い、私を引き止めた。
 信号が赤になる前に横断歩道を渡り切り、何が違反なのか分からないと異議を唱える私に警官は、「赤い手の点滅信号になってから道路を渡りはじめるのは違反」。「でも数字は残り17秒と出ていた」と訴えると、警官は表情一つ変えず「歩道から足を踏み出していいのは、白い歩いている人のマークが出ている間だけ。その間に渡り始めたが歩くのが遅くて、または信号が変わるのが早くて途中で点滅になった場合は数字が0になる前に渡り切ればいいが、点滅信号になってから渡り始めるのは違反だ」。そして警官は続けた。「このルールを知らないのは君だけじゃない。ほとんどの人は勘違いしている。もし一日中ここにいたら、延々と歩行者に違反チケットを切り続けられるよ」
 羅府スタッフはじめ友人など計40人ほどに聞いてみると、このルールを知っていたのは6人。そしてそのほとんどの人が、「それで本当にチケットを切るとは思わなかった」と驚いた。さらに驚くのはその罰金の額だ。なんと、190ドルから250ドルの間というから、開いた口がふさがらない。
 その後調べてみると、LAPDは昨年末ごろからダウンタウン周辺でこの取り締まりを強化。チケットを切られた市民は猛抗議し、1月にタウンミーティングが開かれていた。「法律を知らない人が多いことを知りながら違反切符を切るのは理不尽。周知活動をせず高い罰金を徴収し、LAPDはこれを資金を生み出す方法としてとらえているとしか思えない」と訴える市民に対しLAPDは、「周知に力を入れるよう努力するが、ルールはルール。今後も取り締まりを続ける。罰金の額が高いのは分かるが、それは市が決定すること」と、話し合いは平行線のまま終わった。
 1月のミーティングから3カ月以上が経過しているが、LAPDは一体どのような周知活動をしているのか。まだまだこの法律を知らない人が多くいる。【中村良子】

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