LAPD:道路交通法の誤解を解く

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小東京で市民集会、歩行者の知るべきルール

誤解の多い歩行者交通ルールについて分かりやすく説明するLAPDのハラ副本部長(左)とセントラル部交通課のボカ巡査

誤解の多い歩行者交通ルールについて分かりやすく説明するLAPDのハラ副本部長(左)とセントラル部交通課のボカ巡査

 

真剣に耳を傾ける参加者

真剣に耳を傾ける参加者

小東京BIDと小東京公安協会、南加日系商工会議所、羅府新報は29日、ジェイウォーキングや歩行者違反などを含む道路交通法について、ロサンゼルス市警察(LAPD)の警官ら関係者を招いたタウンホールミーティングを小東京で催した。会場に集まった住民やビジネスオーナーら約40人は活発に質問するなどし、一般にあまり知られていない道路横断歩行規制について学んだ。【中村良子、写真も】

LAPDからはテリー・ハラ副本部長と、小東京やアートディストリクトを管轄区に含むセントラル部交通課のダン・ボカ巡査が出席。同集会が開かれるきっかけとなった誤解の多い歩行者の交通違反について説明した。
ハラ副本部長は、歩行者に対する違反取り締まりに関して、「ロサンゼルスが全米の中でもっとも厳しい」といい、その理由に(1)随一の車社会(2)ここ2年の間に市は車線を削減して計525マイルにもおよぶ自転車専用レーンを導入(3)小東京をはじめ、ダウンタウン一帯の住宅開発が進み住民が増加―を挙げ、かつて車両のみだったスペースに、自転車や歩行者が加わり共有することで、一層危険が増しているとし、取り締まり強化を説明した。
ダウンタウンセンターBIDの調査結果によると、2006年に2万8878人だった同地区在住者数が、昨年には5万2400人と約2倍に増加。それに比例し、歩行者や自転車を巻き込んだ事故も急増した。セントラル課によると、昨年交通事故で重傷を負った歩行者は市内で312人、うち92人が死亡しているとした。

歩行者の交通違反

また、「ジェイウォーキング(道路横断歩行違反)」という言葉が誤って使われていることも指摘。本来は、信号機のある交差点に挟まれた一本道の横断歩道がない部分を横断することのみに使われる言葉であり、今回記者が違反切符をもらった、秒読み時計と点滅信号が表示されてから横断歩道を渡る行為は、歩行者信号無視になる。
ボカ巡査によると、横断歩道に足を踏み入れていいのは、白い歩く人のマークが表示されている間のみ(通常、5秒から7秒間ほど表示)。その後に表示される赤い手の点滅信号は「Don’t walk」を意味し、それが表示された後はいかなる場合も横断歩道に足を踏み入れてはならない。
赤い手の点滅信号と一緒に表示される秒読み時計は、白い歩く人のマークが表示されている間に横断歩道に足を踏み入れた人に対し、「後何秒で赤になります」と知らせるものであり、まだ横断歩道に足を踏み入れていない人に適用されるものではないと説明。誤解している人が多いことに理解を示した上で、「赤い手の点滅信号は止まれの意味」とあらためて強調した。
35年間にわたり市内の信号機管理を管轄した元ロサンゼルス交通局のジェームズ・オカザキ氏によると、市内で秒読み時計付の信号機が設置されはじめたのは10年ほど前のことであり、横断歩道を渡っている最中の人が安全に渡り切れることを目的としているという。
ハラ副本部長は、歩行者全員が同ルールを守れば、右左折を待つ車の渋滞が緩和される上、車と歩行者の事故軽減にもつながるとして、同規制の順守を呼びかけた。さらに、LAPDでは今年を交通年間に定めており、警官はそれぞれ違反チケットの他に警告用チケットを持参しており、違反者に対し違反切符を切るか、警告切符を切るか、または口頭注意にするかは、それぞれ警官の判断に任されているという。

小東京BIDの活動

サンペドロとセントラルの間の3街にある「小東京タワーズ」からオマー通りに渡る歩行者信号機の設置について説明するオカザキ氏

サンペドロとセントラルの間の3街にある「小東京タワーズ」からオマー通りに渡る歩行者信号機の設置について説明するオカザキ氏

集会ではさらに、小東京コミュニティーで長年話し合われていたサンペドロとセントラルの間の3街にある高齢者住宅「小東京タワーズ」から、向かいのオマー通りに渡る歩行者信号機の設置についてオカザキ氏から説明があり、年末までに押しボタン式歩行者信号機と横断歩道が設置される予定という。
ハラ副本部長によると、サンペドロとセントラル間の3街にはオマー通りとクロッカー通りがあるため、横断歩道がなくともこれら通りへの横断は違反にあたらないという。ただし、3街は交通量が非常に多く、横断する場合は車の通行の邪魔にならず、自身の身の安全を確保した上でが原則と強調した。
この他、利用者が増加している自転車専用レーンについての質問や、歩道を猛スピードで走り抜けるスケートボーダー、携帯電話を利用していて信号などを見ていない歩行者の危険行為などに警鐘を鳴らす参加者の声もあった。
オカザキ氏は、「運転をする人は免許取得の際に交通規制を勉強するので分かっている人が多いが、車を運転しない人は学ぶ機会がないので、高齢者施設などではこのような集会を開き、歩行者も知っておくべき交通ルールの周知に力を入れるべきだ」と話した。
同集会を共催した「小東京BID」は、警備員が自転車で巡回するなどし、小東京とアートディストリクトの安全を守る活動をしている。午前9時から夜中12時までの営業時間内であれば、夜間に1人で駐車場やアパートまで歩いて帰る際のエスコートや、不審な人を見かけたり、ホームレスの人にしつこくつきまとわれたりした際にも駆けつけてくれる。連絡先は、電話213・500・4326。

交通ルールについて質問する参加者

交通ルールについて質問する参加者

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