短歌、川柳集の刊行

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 私の親しい日系友人には、趣味として短歌、俳句、川柳など日本古来の文化を学び、自らも作者として活躍している人が多い。このたび、当地の友人2人から「合同歌集カリフォルニア(カリフォルニア短歌会、松江久志編集)」と「パイオニア川柳(パイオニア川柳吟社刊)」という2冊の本をいただいた。どちらもアメリカに滞在する短歌、川柳を趣味とする皆さんの作品をまとめたもので、「合同歌集」は第七集、「パイオニア川柳」は第一回創刊号なのだそうだ。どちらの本とも装丁に派手さはないが、かえって落ち着いた雰囲気を与えてくれ、作者の日本語への思いがにじみ出ているようだ。
 当紙には毎日のように短歌や俳句、そして川柳などの同好会の作品集が掲載されている。私はここに掲載される作品にふれることが大好きだ。中には心に響く秀作も多く、最後まで作品を一首、一句、吟味しながら鑑賞するのも私の日々の楽しみのひとつだ。
 掲載される投稿作品には他州、時には中南米からの作品も寄せられているが、俳句の場合、季節が逆だったり、独特の風物、現象などについて季語はどうするのだろうなど疑問に思ったりするが、多分、日本の伝統とは外れた「きまり」があるに違いない。古来からのしきたりを維持しながら地域や時代とともに変化する日本文化の未来が楽しみだ。
 「海外で生活するものが日本語で短歌や川柳をたしなんでも国際感覚は身につかないのでは?」という声も聞こえてきそうだが、私の少ない海外経験から実感できるのは、国際感覚とは外国語に堪能になったり、外国の風俗・習慣・マナーに詳しくなることばかりではなく、その前にもっと基本とすべきものがあり、それは自分のルーツである日本の麗しき文化を理解することからはじめるべきと思っている。日本人が海外で生活するとき、居住地の言語や風習を身につけると同時に日本文化を学ぶことも必須だと思っている。
 これからも短歌や俳句、川柳など、海外からも日本語伝統文化の発信を続けていただきたい。「合同歌集カリフォルニア」や「パイオニア川柳」がさらに継続、発展されることを期待したい。【河合将介】

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