連邦裁判所は7日、2012年にフォアグラの販売を禁止したカリフォルニア州法を違憲と判断した。これにより世界三大珍味のひとつフォアグラが加州で再び消費者のもとに届くようになる。

 フォアグラをめぐってはその飼育、生産方法が残虐だとして動物愛護団体からの批判が相次いでいた。こうした声を受け、生産や販売、レストランでの提供を禁止する州法が12年7月から施行された。しかしフォアグラの生産者や提供していたレストラン関係者などはこれに反対。禁止の撤回を求める訴えをおこしていた。
 フォアグラは肥大化させたガチョウやカモの肝臓のことで、通常のサイズより肝臓を無理やり大きくするため口からチューブ状の装置を通し、強制的に餌を与える方法で作られている。
 州法ではこうした強制的な飼育法をとるフォアグラ生産を加州全域で禁止するとともに、フォアグラを提供したレストランには1000ドル以下の罰金を科すというものだった。
 連邦裁は今回の判決で、フォアグラの生産は連邦法で認められており、同州法は連邦で定められている家禽食品に関する規定を妨げていると判断した。
 同州法の禁止を求めていたレストラン関係者は、再びフォアグラを料理の素材として使用できることを喜び、フランス料理店のシェフからは早速メニューに加えたいとの声も聞かれた。
 一方、反対していた動物愛護団体は、カモなどに強制的に餌を与えて生産するフォアグラの生産方法は極めて残酷で、判決に対し即時抗告の申立てをする意向を示した。

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