新年会の最後に参加者全員で記念撮影
新年会の最後に参加者全員で記念撮影
 南加宮城県人会(米澤義人会長)は11日、モンテベロ市のクワイエットキャノンで新年総会と親睦会を開催した。会員をはじめ、日系コミュニティーの代表者などおよそ70人が集まる中、東日本大震災の被災地である同県の復興状況が報告され、今後もロサンゼルスから故郷を応援し、宮城の伝統文化を広めていくことを誓い合った。

  

「ロサンゼルスで宮城の伝統文化をさらに広めていこう」と話す米澤会長
「ロサンゼルスで宮城の伝統文化をさらに広めていこう」と話す米澤会長
会場には3体の七夕飾りが飾られ、正月にふさわしい華やかさを演出していた。今回で23期目に突入した米澤会長は、2世週祭の一環行事として行われている「ロサンゼルス七夕まつり」の発起人。今年は毎年元旦にパサデナ市で行われる新年行事「ローズパレード」に、宮城県の高校生20人が参加し、七夕飾りが飾られたフロートが登場した。
米澤会長をはじめ、同会の会員や他県の県人会のメンバーら有志が集まり、フロートに飾る着物や、鶴、短冊など和紙などで出来た飾りを、みなが協力して制作した。
 本来ならローズパレードのフロートは花や植物性のものしか使うことができない。しかし今回は特別な許可を得て、紙の使用が許された。フロートは、東日本大震災で被害が大きかった東北6県をイメージして作られ、米軍の救援活動「トモダチ作戦」に感謝の意を表し、「トモダチ」と名付けられた。
 「限られた制作期間でしたが、皆さんの協力のおかげで素晴らしいフロートに仕上がりました」と米澤会長は報告。会場には制作過程の様子や出来上がったフロートの写真が展示され、会員らは興味深く見入っていた。
ローズパレードのフロートの制作過程をまとめた写真を見入る会員
ローズパレードのフロートの制作過程をまとめた写真を見入る会員
 新年会では宮城県の村井嘉浩知事からのビデオメッセージのほか、「Arigato From Miyagi」と題した同県の紹介ビデオが放映された。村井知事は、当地から送られた復興支援の義援金に感謝の言葉を述べるとともに、震災から3年10カ月経った今、被災地は徐々に元の生活に戻りつつあると報告。同県出身のフィギュアスケーター羽生結弦選手がオリンピックで金メダルを獲得し、県民は勇気をもらえたと振り返った。ロサンゼルスで宮城県の伝統を伝える同会のメンバーには、その尽力をたたえるとともに、今後の益々の会の発展を願った。
 昨年はトーレンスのミツワマーケットで東北復興応援フェアが行われ、宮城県の名物が出展されただけでなく、七夕まつりではロサンゼルス市のアート関連部署の職員が視察に訪れ、七夕飾りを鑑賞していったという。「今後もロサンゼルスから継続した復興支援をするとともに、さらに故郷の魅力を伝えるため、市とも連携して七夕まつりを広めていきたい」と米澤会長は話した。
 昼食の後の余興では、マジックショーやカラオケ、抽選会も行われ、会員は交流を深めた。【吉田純子、写真も】

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