ロサンゼルス郡参事会は17日、同郡非市政化地域のペットの猫の飼い主に対し、猫の殺処分を減らすため、避妊去勢手術を義務づける条例を全会一致で承認した。

 同郡では昨年だけでおよそ1万9千匹の猫が殺処分された。うち70%は同郡に6カ所あるシェルターに保護されていた。
 猫は犬に比べ新しい飼い主に引き取らえるケースが少なく、結果として殺処分される件数が多いのだという。
 シェルターに保護された犬や猫は、数日間はシェルターにとどまり、もとの飼い主、もしくは新しい飼い主が現れるのを待つが、引き取り手が見つからなかった場合は殺処分となる。
 同条例を提案したマイケル・アントノヴィッチ郡参事は、捨て猫の数を減らし、殺処分を減らすためには、避妊去勢手術を義務づけることがもっとも効果的な方法であると言及した。
 同郡の非市政化地域ではすでに、犬の避妊去勢手術を義務づける条例は施行されている。
 郡参事会の報告によると、シェルターに保護される捨て犬の数は過去40年間で60%減少している。
 一方、同じ期間に保護された捨て猫の数は30%しか減っていないことが明らかになっている。
 ロサンゼルス市では2008年から、犬と猫に対する同様の条例が施行されている。
 同郡では低所得の犬の飼い主には、避妊去勢の手術代を無料、もしくは50ドルの割引券を提供し、避妊去勢手術を促す。
 条例の施行開始日や詳細については今後、話し合われる予定。
 同郡の非市政化地区はマリナデルレイやユニバーサルシティーなどが含まれ、およそ100万人が住んでいる。

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