加州干ばつ:経済損失は27億ドル超

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干ばつにの影響で干上がった農地

干ばつにの影響で干上がった農地

 カリフォルニア州で4年目を迎えた記録的な干ばつにより、加州の2015年の経済損失は27億4千万ドルに達する見込みであることが、カリフォルニア大学デイビス校が18日に発表した調査結果で明らかになった。

 同大学の研究機関のひとつで、加州の湖や河川の水質や環境問題についてリサーチする「Center for Watershed Sciences」によると、干ばつによる加州の15年の農産業の損失額はおよそ18億4千万ドルで、農業が盛んなセントラルバレーでは、農業従事者およそ1万100人が失業すると推測されている。
 農作物収入では9億ドル、乳牛などの畜産業では3億5千万ドルの損失が見込まれている。
 農地に水を引き込むかんがい用設備の水も不足しており、およそ54万2千エーカーの農地に水が十分に供給されない可能性があるという。また水不足に対応するための地下水のくみ上げには5億9千万ドルかかると推測されている。
 14年の推計経済損失額は22億ドルで、今年は去年より被害が拡大するとみられている。
 干ばつは2017年まで続くと予想されており、加州経済にも今後、影響を及ぼすことが懸念される。
 加州の干ばつは深刻化しており、同州のジェリー・ブラウン知事は今年4月、住民に対し25%の節水を義務付ける行政命令を発令した。州全域で節水が義務付けられるのは初めての措置となった。
 水使用量をもとに各自治体では節水目標が設定され、同知事はさらに対策として、州内の約5千万平方フィートの芝生を干ばつに強い植物に植え替えるよう指示。各自治体では奨励金制度を設け住民に植え替えを促している。
 ロサンゼルス市では今月10日、同市の水不足対策の一環として、ロサンゼルス貯水池の水の蒸発を防ぐため、シェードボール(Shade Ball)と呼ばれる黒いプラスチック製のボールおよそ9600万個を貯水池に投入した。水面をシェードボールで覆うことで太陽光を防ぎ、藻類の発生も抑え水質維持にも効果が期待できるとしている。
 17年までに20%の節水を目指すLA市では、市民に庭の水まきを週2回にするよう呼び掛けているほか、LA市水道電気局(LADWP)の顧客を対象に、芝生を撤去し干ばつに強い植物への植え替えを行った世帯には、1平方フィートあたり1・75ドルを支給する奨励金制度を適用している。
 一方で、十分に水が与えられていないため、各地で枯れた芝生が目立つようになってきており、水不足問題は依然深刻化している。

水不足対策の一環としてロサンゼルス貯水池にシェードボールを投入するガーセッティーLA市長

水不足対策の一環としてロサンゼルス貯水池にシェードボールを投入するガーセッティーLA市長

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