芸能生活45周年を迎えた研ナオコさん。歌手、女優、タレント、コメディエンヌとして活躍し、代表曲に「あばよ」「かもめはかもめ」などがある
芸能生活45周年を迎えた研ナオコさん。歌手、女優、タレント、コメディエンヌとして活躍し、代表曲に「あばよ」「かもめはかもめ」などがある
 「いつか歌手になりたい」そう願った少女の夢はいつしかかない、自ら切り開いた芸能生活は今年45周年を迎えた。【吉田純子、写真も】

ジャパンフェアの一環で行われた日本映画祭で上映された「妖怪ウォッチ」のキャラクターとたわむれる研ナオコさん(右)
ジャパンフェアの一環で行われた日本映画祭で上映された「妖怪ウォッチ」のキャラクターとたわむれる研ナオコさん(右)
 研ナオコさんは歌手として、そして女優、コメディエンヌとして活躍する日本を代表するエンターテイナーだ。「歌がとにかく好きでした。家が裕福ではなかったので親孝行がしたかった。歌手になったらお金持ちになって親孝行ができる、そんな理由から目指したのです」
 1971年に歌手デビュー。しかし、当初はバラエティー番組の仕事ばかりをこなす日々。「なんで歌が売れないのだろう」。心の葛藤と闘う毎日を過ごした。ある日、事務所社長にレコード会社移籍を直談判。75年、移籍後第1弾として出した「愚図」がヒットした。
 歌手として成功してもバラエティーの仕事はやめなかった。「それがないと『研ナオコ』は成立しませんから」。コメディエンヌとしてお茶の間に笑いの渦を巻き起こしても「自分のどこが面白いのか分からない。その場の雰囲気と感覚のみでやっているだけなのです」と話す。
 昨年、長男がカリフォルニア州立大学ノースリッジ校を卒業した。青く広がる大空、人目を気にせず歩ける開放的な雰囲気が好きで、長男が在学中は頻繁にLAを訪れていたという。しかし小東京は今回が初めて。「『東京』という響きから、遠ざけていたのかもしれないですね」
 45周年を迎えたが、「芸能界を生き抜く秘訣があったら教えてほしいくらい。ひとりでは生きられない世界。でも私はスタッフに恵まれてきました」と振り返る。
 今年は記念アルバム「雨のち晴れ、ときどき涙」を制作。歌手としての原点に戻った。「45周年だからといって特別な思いはありません。まだやらなければならないことがたくさんある。45年は通過点に過ぎないのです」。彼女の躍進はまだ始まったばかりなのかもしれない。

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