アカデミー賞:今年も候補俳優、全員白人

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 映画芸術科学アカデミーが14日に発表した第88回アカデミー賞の候補者のうち、演技部門にノミネートされた俳優陣全員が白人だったことが現在物議を醸している。昨年も演技部門の候補者全員が白人だったことから、昨年に引き続き人種の多様性が欠如していると非難の声が上がっている。
 問題となっているのは主演と助演の男優・女優賞の各4賞で、候補者20人全員が白人だった。

 昨年のアカデミー賞でもノミネートされた俳優陣の人種にマイノリティーがいなかったことから、公民権団体などから「ハリウッドは白人色が強い」と批判が相次いでいた。しかし今年も変わらぬ現状となった。
 伝説的ヒップホップグループ「N.W.A」の伝記映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」は興行収入が1億ドルを超えるヒット作となったが、出演した黒人俳優だけでなく、同作は主要な賞にもノミネートされておらず、候補にあがっていたのは脚本賞だけだった。こうした事態に映画評論家からも疑問の声があがっている。
 エンターテインメント雑誌「バラエティー(Variety)」のアカデミー賞担当エディターのティム・グレイ氏は14日の同誌電子版で、アカデミー賞候補者に人種の多様性が見られないことを問題視する記事を掲載。さらに同氏は「アカデミー賞が人種差別主義だとは思わない。しかし変化を遂げるのに時間がかかりすぎている」と指摘した。
 映画芸術科学アカデミーのシェリル・ブーン・アイザックス会長も同日、今回の候補者の発表を受け、「人種の多様性が欠如しており落胆している。映画芸術科学アカデミーには変化が必要である」との声明を発表した。
 ロサンゼルス・タイムズ紙が2012年に行った調査によると、映画芸術科学アカデミー会員の94%を白人が占めている。こうした実情が候補者に人種の多様性が見られない要因になっているのではと昨年から指摘されていた。
 今年のアカデミー賞はレオナルド・ディカプリオが主演した映画「レヴェナント 蘇えりし者」が作品賞を含む最多の12部門にノミネートされた。またスタジオジブリ制作で米林宏昌監督の「思い出のマーニー」が長編アニメ部門にノミネートされた。授賞式は2月28日に行われる。【吉田純子】

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