ポーターランチ:ガス漏出、暫定的に停止

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ガスが漏出していたSoCalGas施設。漏出は暫定的に停止したが住民からは大気汚染や施設内に多数ある老朽化したガス井への不安の声が聞かれる

ガスが漏出していたSoCalGas施設。漏出は暫定的に停止したが住民からは大気汚染や施設内に多数ある老朽化したガス井への不安の声が聞かれる

 ロサンゼルス北部ポーターランチのSoCalGas施設で3カ月以上にわたって続いていたガス漏出事故で11日、同社はガスの漏出が暫定的に停止したと発表した。【吉田純子、写真も】

 漏出事故が発生したのは昨年10月23日、深さが地下8500フィートある天然ガス貯蔵用井戸からガスが漏出し、大量のメタンガスが地上に噴き出た。これまでの漏出量は9万5千トンを超えた。
 ガス会社のジミー・チョー副社長によると、現在暫定的に漏出が停止しているが、永久にくい止められるよう、セメントや液体などで事故のあったガス井を埋める作業を実施するとしているが、この作業には数日を要するという。
 現在ポーターランチを離れ転居先で避難生活を送る住民は4645世帯。転居にかかる費用はガス会社が負担している。カリフォルニア州の政府機関が漏出の停止を確認でき次第、ホテルに避難していた住民は8日以内、レントハウスの場合は契約期間終了後、自宅に戻らなければならない。
 事故後、ロサンゼルス統一学校区(LAUSD)理事会は、施設周辺の学校に通う生徒約1900人と職員に対し、暫定的に他校で授業を受けさせる措置をとった。施設周辺のポーターランチ・コミュニティー・スクールとキャッスルベイ・レーン・チャータースクールの2校の生徒は、現在近隣エリアにある他校で授業を受けている。
 事故後、2校では体調不良を訴える生徒が増え、欠席率が上昇。LAUSDの理事メンバーは、暫定的に漏出が停止しても、子どもたちの健康面への影響を考慮し、今学期末まで引き続き他校で授業を受けさせたいとの意向を示している。
 ロサンゼルス郡検事局は、事故発生直後の昨年10月23日から26日までの間に、事故発生の報告を怠ったほか、大気汚染物質を漏出させた罪などでガス会社を提訴している。カリフォルニア州法では直ちに当局に事故の報告をし、漏出をくい止める措置を行うことが義務付けられている。
 カマラ・ハリス加州司法長官も同社は州法で定められている健康と安全に関する法律に違反したと指摘。訴訟に加わると発表している。
 ポーターランチの自治会代表者らは暫定的ではあるが漏出停止の知らせを喜ぶ一方、住民からは不安の声も聞かれる。ポーターランチ在住で現在ハンティントンビーチのホテルに転居し避難生活を送っている新沢真佐子さんは「随分長い間漏出していたので、空気がきれいな状態に戻っているのか心配です。事故後は臭いもしていましたし、喉の痛みなどの症状も出ました。ホテル住まいなので1週間したら帰らなくてはならないようですが、まだ早いと思う。ガス井も老朽化していたようなので、事故が今後起こらないよう、きちんと封じることができるのか気がかりでなりません」と話す。
 ポーターランチを管轄する12区のミッチェル・イングランダーLA市議も「施設内には老朽化した井戸が多数あり、解決すべき課題は残っている。ガス漏出事故をめぐる問題は始まったばかり」と話している。

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