南加昭和会:新会長に川口利恵さん、抱負を語る

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「会員の高齢者たちを支援したい」

新会長に選ばれた川口利恵さん

新会長に選ばれた川口利恵さん

 南カリフォルニア昭和会の新年会がこのほど開催された。新会長となった川口利恵さんは、会員の多くを占める高齢者たちへの熱い思いをあいさつの中で語ったが、今回の「敬老売却」がその1つのきっかけになったようだ。【中西奈緒、写真も】

 モンテベロ市のクワイエットキャノンで開かれた毎年恒例の新年会には、会員やゲストなどおよそ70人が出席し、食事や日本民謡などを楽しみながらともに新年を祝った。

 非営利団体の「南カリフォルニア昭和会」はその名の通り「昭和」生まれの人たちが集まる会で17年前に創設され、現在の会員はおよそ80人。日系社会に貢献するというミッションを掲げ、今まで主に「敬老ホームへの支援」を継続してきた。

 敬老ホーム慰問や、年末には南加日系商工会議所などと協力した「歳末助け合い活動」で募金を集め、長年にわたって寄付を続けてきた。しかし、敬老4施設の売却の話が出るようになった2年程前からは、敬老に寄付をしてもどのように使われているか不透明であることが指摘され始めたり、さらに敬老側も寄付金を受け付けなくなったことから、寄付先を敬老から骨髄移植の団体、サンゲーブルバレーのコミュニティーセンターなどに変更して活動を継続させている。昨年はおよそ3000ドルを集めた。

 1年間会長を務めた山口淑子さんは「昨年はパイオニアセンターと共催でリビングトラストセミナー、メディケアや市民権のセミナーなどを開きました。しかし、年配向けのものばかりで、これからは若いメンバーに向けたプログラムも行っていけたらと思っています。若い人たちに望みをたくし私の任務を終えたいです」とあいさつ。

 バトンを渡された新会長の川口利恵さんは、「先輩たちに習って、引き続き日系社会に貢献していきたいです。特に、会員の多くは私も含めて高齢になってきています。自分の家で1年1年を楽しく過ごしていけるように、自立支援に力を注いでいきたいです」との就任あいさつをし、会員の協力を要請した。川口新会長は山口元会長に感謝の気持ちを込めて、得意の折り紙で制作した新年にふさわしい「鶴と亀」をプレゼントした。

 その後、藤谷征一南加庭園業連盟会長、リチャード渡辺南加県人会協議会副会長、キティ山城南加日系商工会議所会頭、堀之内秀久総領事が祝いの言葉を伝えた。会場では竹嶺会による日本民謡や菊田会による踊りが披露され、また、参加者によるカラオケ、堀之内総領事らがステージに上がり「世界に一つだけの花」を熱唱して盛り上がった。

 新会長の川口利恵さんは羅府新報のインタビューに答え、会長としての今年のミッションを語った。

 「昭和会の会員の人たちは高齢者が多いので、リトル東京タワーで行われている高齢者向けの昼食を準備する会で週3回ボランティアをして、お年寄りにどういったサービスをしたらいいのか勉強しているところです。昭和会では今までこういった高齢者向けのサービスがなかったので、この経験を会に生かしていきたいのです。今まで敬老ホームに寄付するために『歳末助け合い運動』にずっと関わってきました。でも、敬老は売却問題でごたごたしているので、寄付する団体を変えましたが、敬老に寄付をする方が募金を集めやすかったのも事実です。みなさん敬老のことをよく知っていますから。将来自分も敬老でお世話になろう、と思っていたメンバーもいると思います。あと5年といわれていますけれど、その後どうなるかは分かりません。敬老がこういう状況ですから、自分たちの家で1日でも長く住むことができるように、お掃除とか料理とか私たちができることで、何かお手伝いすることができたらと思っています。若い人たちにもメンバーになってもらって積極的に関わってもらいたいです」

 川口さんは、今回の「敬老売却」がきっかけとなり、「高齢者たちのために何ができるか」についてより真剣に考え、実際に行動を起こすきっかけになったようだ。しかし、リーダーシップをとることがなかなか難しい日系社会。若い人を引きつけていくことも容易ではさそうだ。どこまで、周囲の人たちに理解してもらい「具体的な目標」を掲げて「有言実行」していくことができるのか、いま、その手腕が試される。昭和会のこれからの活躍に期待したい。

元会長の山口淑子さん(右)に得意の折り紙で新年にふさわしい「鶴と亀」を折ってプレゼントする新会長の川口利恵さん(左)。

元会長の山口淑子さん(右)に得意の折り紙で新年にふさわしい「鶴と亀」を折ってプレゼントする新会長の川口利恵さん(左)。

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