ブラウン知事発表:加州の最低賃金15ドルへ

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 加州のブラウン知事(写真)が提案した加州の最低賃金の引き上げ案で、2022年1月までに15ドルまで引き上げることで議会と労働組合が合意に至った


加州のブラウン知事(写真)が提案した加州の最低賃金の引き上げ案で、2022年1月までに15ドルまで引き上げることで議会と労働組合が合意に至った


 カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は28日、加州の最低賃金を2022年1月までに時給15ドルまで引き上げる案について、加州議会と労働組合が合意に至ったと発表した。州レベルで最低賃金を15ドルに設定したのは全米ではじめて。同法案は31日までにブラウン知事のもとに送られ署名される見通しだ。【吉田純子、写真も】

 加州の現在の最低賃金は10ドル。17年1月1日に10・50ドルに引き上げられるのを皮切りに、22年1月までに段階的に引き上げられる。
 従業員数が25人以下の小規模企業は23年まで1年の猶予が設けられる。経済状況が悪化した場合はその措置として知事に引き上げを停止する権限が与えられている。
 ケビン・ド・レオン加州上院議員(ロサンゼルス選出)の統計によると、今回の賃金引き上げにより、加州の就業者の32%に相当するおよそ560万人の労働者に影響が出るとされている。
 加州政府によると、現在加州ではおよそ220万人が時給10ドルの最低賃金で就労している。同法案を提案したブラウン知事は「加州で最低賃金が引き上げられたことにより、今後さらに多くの州でも実施されることを願う」と述べ、賃金引き上げに支持を呼び掛けた。
 一方、経済コンサルタントのクリストファー・ソーンバーグ氏は、最低賃金の引き上げは雇用主が解雇を実施する可能性もあり、低賃金で働く労働者が雇用を失う危険性もあることから貧困が無くなることはないとの見方を示している。加州の共和党議員も未経験者の雇用が減少する可能性を指摘しており同法案に反対していた。
 最低賃金の引き上げをめぐっては、ロサンゼルスやサンフランシスコなど加州の大都市でも取り組みが行われてきた。
 LAではエリック・ガーセッティー市長が昨年6月、向こう5年間で最低賃金を時給15ドルまで引き上げる提案に署名。同市の最低賃金は従業員数26人以上の大規模企業に関しては、16年7月からこれまでの時給9ドルから10・50ドルに、17年7月から12ドル、18年7月から13・25ドル、19年7月から14・25ドル、20年7月から15ドルに段階的に引き上げられる。
 連邦の最低賃金は7・25ドル。オバマ政権は10ドルまで引き上げる取り組みを行っているが、共和党やビジネス団体は小規模企業や政府予算の緊迫を招くとして反対している。
 大統領選の民主党候補者のバーニー・サンダース上院議員(74)は、連邦の最低賃金を20年までに15ドルに引き上げる公約を掲げている。
 これまでの加州の最低賃金の10ドルも全米レベルではもっとも高い州のひとつだった。マサチューセッツ州は加州と同じく現在10ドル。ワシントンDCが10・50ドルに設定されている。

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