ポーターランチ漏出事故:ガス会社住宅視察へ、黒い付着物の被害相次ぎ

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ガス会社の施設があるサンタ・スサナ・マウンテンのふもとに広がるポーターランチの住宅街

ガス会社の施設があるサンタ・スサナ・マウンテンのふもとに広がるポーターランチの住宅街

ロサンゼルス北部ポーターランチにあるSoCalGas社の天然ガス貯蔵施設で4カ月近く続いていたガス漏出事故で、施設近隣住民の自宅内や屋外に油の残留物のような黒い斑点がいたるところに付着しているのが発見されたことを受け9日、ガス会社は施設からもっとも近い住宅街のおよそ140世帯を視察し、被害状況の確認作業を行うと発表した。【吉田純子、写真も】

転居先から帰宅した住民からは、自宅内の壁や家具のほか自宅外の車などにも黒い斑点が付着しているとの苦情が相次いでいる。事態を受け、ガス会社は現在こうした黒い付着物の被害にあった住民に対し、除去作業サービスを実施している。
ロサンゼルス郡公衆衛生局は黒い付着物が人体に害を及ぼす危険性は極めて少ないとしているが、皮膚に触れるとかぶれや炎症など引き起こす可能性もあるとして注意を呼び掛けている。
黒い付着物は施設周辺の公園などでも発見されており、同社は公共施設でも同様の除去作業を行う予定だという。
ポーターランチを管轄する12区のミッチェル・イングランダーLA市議によると、施設があるサンタ・スサナ・マウンテンのふもとにあるホーリー・バーンソン記念公園にも同様の付着物が確認され、現在同公園は閉鎖されており、LA市職員が付着物のサンプルを採取し、検査を行うとしている。
昨年10月23日から続いていたガス漏出事故で、ガス会社と加州機関は2月18日に漏出は停止したと発表した。しかし今も多くの住民が転居先で避難生活を送っている。ロサンゼルス市のエリック・ガーセッティー市長によると、ガス漏出が発生したガス井(SS25)が封じられたと発表があった後も、ロサンゼルス郡公衆衛生局には住民から150件におよぶ健康被害が寄せられているという。
漏出停止の発表後の2月20日に、南カリフォルニア大気環境管理局が実施した公聴会の意見陳述では、4カ月近く漏出していた汚染物質が今も大気中に漂っていることに懸念を示す住民意見が相次いだ。
避難先から自宅に一時帰宅すると頭痛や鼻血などの健康被害が現れるとの声も多く、自宅内の至る所に汚染物質が付着している可能性を指摘する住民からは、大気中だけでなく住民宅の屋内も検査し、必要であればカーテンや壁紙、カーペットなどもガス会社が交換すべきだとする意見も聞かれた。
米海洋大気庁とカリフォルニア大学デービス校(UCD)などの調査結果によると、今回の事故で10万7千トンのメタンガスが大気中に放出され、米史上最大のメタンガス漏出事故となった。

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