オバマ大統領:ガス漏出事故で特別調査委の設置承認

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ポーターランチの住民の自宅内で検査を行う当局職員(日比野恭子さん撮影)

ポーターランチの住民の自宅内で検査を行う当局職員(日比野恭子さん撮影)


 ロサンゼルス北部ポーターランチにある南カリフォルニア・ガス・カンパニー(SoCal Gas Co)のガス貯蔵施設から4カ月近くにわたって大量のメタンガスが漏出していた問題で、オバマ大統領は1日、事故原因を究明するため特別調査委員会を設置することを承認した。【吉田純子】

 特別調査委の設置は加州民主党のバーバラ・ボクサー、ダイアン・ファインスタイン両上院議員が呼び掛けていた。事故原因の追究のほか、再発防止のため、今後施設が安全に運営を続けられる状態かどうか調査が行われることになる。
 エネルギー省のアーネスト・モニツ長官によると、特別調査委はカリフォルニア州政府機関とロサンゼルス市やLA郡とも連携して、米史上最大規模のガス漏出事故となった今回の問題について取り組むとしている。

自宅内の窓の周りでサンプル採取が行われた

自宅内の窓の周りでサンプル採取が行われた

 昨年10月23日に発生したガス漏出事故は、3カ月以上が経過した今年2月18日に漏出の停止が発表された。およそ10万7千トンのメタンガスが漏出し、施設周辺の住民からは鼻血や頭痛などの健康被害が多数報告され、多くの住民が自宅を離れ、転居先で避難生活を送った。
 オバマ政権によると、天然ガス貯蔵の安全性に関する特別調査委はエネルギー省のリン・オア科学担当次官と、運輸省のパイプライン・有害性物質安全局(PHMSA)のマリー・テレーズ・ドミンゲス氏が代表となって調査が行われる。また環境保護庁(EPA)のほか、保健福祉省、内務省、海洋大気庁のほか、電力やガス事業に関する規制・監督を行う連邦エネルギー規制委員会からも専門家が招集される。
 漏出事故が発生したガス井は塞がれたが、今もポーターランチでは住民の健康被害が相次いでいる。また帰宅した住民からは自宅内の壁や家具に油の残留物のような黒い付着物が発見されるなどの苦情も数多く寄せられていた。
 こうした事態を受け、LA郡公衆衛生局はEPAとカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者の協力のもと、3月25日から施設周辺の住民およそ100世帯を対象に自宅内の有害物質検査を実施している。
 ポーターランチの住民で施設からもっとも近い住宅地に住む日比野恭子さんの自宅にも25日に当局の職員が訪問し、検査が行われた。日比野さんの自宅では窓や玄関ドア、ガレージの扉、屋外に停めていた車にも黒い付着物がついていたという。「有害物質が何も見つからなければ良いと願う半面、何か手がかりになるものが見つかればと思います」と心境を話してくれた。

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