日本語つれづれ

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 日本ではロサンゼルスのことを「ロス」と言う人が多い。それも少々気取って。でも、こちらに長く住む人は、そのことを快く思っていないことを知って以来、気をつけている。LAXは、ラックスではなく「エルエーエックス」と呼ぶこともその時知った。日本人の習性で短くしただけにすぎないのだろうし、愛称のつもりで呼んでいると思うのだが、考えてみれば、ロスはloss(喪失、損失、無駄)を連想し、そこに住んでいる人に対して失礼な言い方には違いない。私は書く場合はLA(エルエー)と言い直している。はっきり言ってくれた人がいたから肝に銘じることができたが、このことをあまり気にしない日本人はいまだに多いようだ。
 最近、朝一番に「お疲れさまです!」とあいさつされて拒絶反応を起こしてしまった。「ゼンゼン、ツカレテません!」と返したいところである。これは、一日の労働を労うあいさつで、朝にはふさわしくない。ところが若い人の間では「オハヨウ」と同じに使われているらしい。誰かがシャレで言ってて浸透したのかもしれないが…、そういうことはよくある。
 一時期、甥っ子と同居していて、「…してもらってイイですか?」とくるたびにこのオバサンは毎回、「ヨクナイデス!」と反射的に答えていたのを思い出す。「なんでェ?」と彼の困り顔が面白かった。どうして、「していただけませんか?」「してください」と言えないのだろうか。考えるに、最近の若い人は他人に物事を頼むのがイヤなのだと思う。この言葉、もう驚きはしないが、人にものを頼むのに「してもらって」と決めつけているのにムッとくるからか、私はいまだに馴染めない。
 アナウンサーに多いのが、「タイですとか、ヒラメですとか」風の言い方。思わず「タイやヒラメ!」と訂正してしまう。
 安倍さんがよく言う「ご議論いただいて…」もおかしな言葉だと思っている。なんで、「議論」に敬語をつけるのか? 「お選挙」と言っているようなものだ。でも、ご意見、ご応募、ご参加、ご記入などは一般的に使うから、ご議論も「あり」なのか? アー、分からない。でも、やっぱり変!【中島千絵】

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