新女王にトミタさん:「他の地域社会と日米の橋渡しをしたい」

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二世週祭コロネーションボウル

2016年度の女王とコート。左からカヤ・ミネザキ、シャンノン・アイコ・ローズ・ツマキ、ファースト・プリンセスのメーガン・トミコ・オノ、新女王のジャクリン・ヒデミ・トミタ、ミス・トモダチのジュリア・キヨミ・タニ、エイプリル・レイラニ・ニシナカ、ヘザー・ヨネコ・イワタ(敬称略)

2016年度の女王とコート。左からカヤ・ミネザキ、シャンノン・アイコ・ローズ・ツマキ、ファースト・プリンセスのメーガン・トミコ・オノ、新女王のジャクリン・ヒデミ・トミタ、ミス・トモダチのジュリア・キヨミ・タニ、エイプリル・レイラニ・ニシナカ、ヘザー・ヨネコ・イワタ(敬称略)

 第76回二世週祭の今年度女王を決めるコロネーションボウルが13日夜、アラタニ劇場で開催され、7人の候補者の中から選ばれたサンファナンドバレー日系コミュニティーセンター推薦のジャクリン・ヒデミ・トミタさん(24)が新女王に輝いた。ファースト・プリンセスにはオレンジ郡日系評議会推薦のメーガン・トミコ・オノさん(23)、ミス・トモダチはパサデナ日本文化会館推薦のジュリア・キヨミ・タニさん(24)が、それぞれ選出された。

 候補者は、推薦を受けた各団体と地域社会の期待を背負い、晴れの舞台に上がった。同夜の本番に向け専門家から指導を受け、日本語や生け花、茶道、着物の着付け、日本舞踊、ダンス、歩き方、スピーチ、メーキャップなど、習得した技能を披露。各演技に合わせて衣装替えし、和服で日舞を踊ったり、乗りのいい音楽に合わせてアップテンポの息の合ったダンスを踊り、大観衆を魅了し、大きな拍手と声援を浴びた。
 コロネーションボウルは、お馴染の司会者、女優のタムリン・トミタさんとABC7「Eyewitness News」のアンカーのデイビット・オノさんの名コンビが務めた。2人は、各候補者に、日系社会のリーダーの資質を問う難解な質問をする一方で、ジョークを交えたユニークな質問で会場の笑いを誘いショーを盛り上げた。エンターテインメントは、アジア系米国人の役者で構成するコメディー劇団「コールド・トーフ」がパフォーマスを見せ、会場を笑いで包んだ。
 女王に就いたトミタさんは、自己紹介のスピーチで、かつては緊張するタイプで、とても内気で、時にはパニックになり悩んだことがあったという。だが、大学で日系学生会に入会し会長も務め「積極的に行動することで、モチベーションが上がり、自信が持てるようになった。困難を克服できたのは、経験を持ったことにあり感謝したい」と語り、二世週祭の任務での活躍に期待を抱かせた。

女王交代で、昨年度の女王サラ・ハッターさん(右)からガウンを着せてもらうジャクリン・ヒデミ・トミタ新女王

女王交代で、昨年度の女王サラ・ハッターさん(右)からガウンを着せてもらうジャクリン・ヒデミ・トミタ新女王

 候補者7人の質疑応答の内容は「リトルトウキョーは目覚ましい発展を遂げ、変化に直面している。新しいビジネスが生まれ、新しい住人が暮らし、より多くの人々が訪れようとしている。より多様性のある町に変りつつあるリトルトウキョーの文化をどのように保持すればいいのか」—。
 トミタ女王はこの質問にも、鋭く切り返した。「第二次大戦では、単に日系人というだけで差別を受けた。戦後は、各所に分散していた人々が戻って再建したリトルトウキョーは、日系人文化の中心であり、また心のよりどころでもある」と、重要性を説いた上で、持論を展開した。少女時代から日系リーグに属しバスケットボールに打ち込んだ経験から「日系人が、各コミュニティーの活動やイベントに情熱を持って参加すれば、社会がまとまり日系人文化を保つことができる」と力を込め、「リトルトウキョーに建設予定の武道館は、コミュニティーをまとめ、団結を強める第一歩になる」と強調し、聴衆と審査員の心を掴んだ。
 トミタ新女王は、女王決定の発表で自分の名前が場内に響き渡り「とても驚き、興奮した。そして、喜びに変った」と、緊張から解き放たれた安堵の表情を浮かべながら語った。これからの1年の任務について「とてもいい経験ができると思う。日系社会の他の多くのリーダーに会って、コネクションをより多くしネットワークを広げることを楽しみにしている」
 デイビッド・テラガワ二世週祭実行委員長は、コロネーションを振り返り「候補者はステージの上で緊張していたと思うが、立派にパフォーマンスを演じてくれた。また、小東京の未来についての難しい質問にも即座に適切に答え、それぞれが独自の意見を述べて聴衆が共感した」と、たたえた。新女王については「ジャクリンは、とても自分に自信を持って行動しているので、コートとともに日系社会の最高の代表になってもらいたい」と期待を寄せた。
 トミタ女王を推薦したサンファナンドバレー日系コミュニティーセンターのポール・ジョウノクチ会長によると、同センターが選出した候補者が二世週祭女王に選ばれたのは、ローレン・キンケイドさん以来15年ぶりだという。「久しぶりに女王がわれわれのセンターから出たという感じで、とても興奮している。これまでは、何人もミス・トモダチに選ばれたけど、女王は何年も出ず、悔しい思いをしていたので、とてもうれしく思う」と喜んだ。「ジャクリンは、とても明るい性格を持ち、賢く、人を引っ張る能力を備えているので、うまくやってくれると思う。二世ウィークのコートをうまくまとめてほしい」とエールを送った。
 トミタ女王は、日系社会を代表する親善大使としての活動に自覚を示し「プレッシャーは感じるけど、いいプレッシャーだと思っているので、われわれのベストの仕事ができるように尽したい。女王とコートは、同じ目的を持って活動するのでうまくやっていけることを確信している。これからの道のりを力を合わせていきたい」と意気込む。自身は「カケハシ・プロジェクト」(日米の交換学生制度)の参加経験者であるとし「ホームステイしたことがあり、人を受け入れて、もてなすことを学んだ経験が生きると思う。他のコミュニティーと日米の懸け橋になることができるように努めたい」と抱負を述べた。
 女王とコートは、任期の1年間、地元の日系社会のさまざまなイベントで活躍するほか、名古屋、ハワイ、サンフランシスコなどを訪問し、文化交流の親善大使の役割も担う。14日のグランドパレードには着物姿で登場し、フロートに乗って戴冠式後、一般に初お目見えした。【永田潤、写真も】
2016年度の新女王決定の瞬間。自分の名前が呼ばれ、驚くジャクリン・トミタさん(右端)

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着物を身にまとい、日本舞踊を踊る女王候補者

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軽快な音楽に乗り、ダンスを踊る7人。側転も披露した

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