大分から豊後牛を売り込み:米国輸出、2年後を目指す

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「ガッテン」セリトス店で行われたプロモーションで、豊後牛のおいしさを話す太田豊彦・大分県副知事(右端)。左隣が横田正義ガッテンすし社長

「ガッテン」セリトス店で行われたプロモーションで、豊後牛のおいしさを話す太田豊彦・大分県副知事(右端)。左隣が横田正義ガッテンすし社長

 大分県で生産される黒毛和牛「豊後牛」の柔らかくて、とろけるようなおいしさを知ってもらおうと、太田豊彦・大分県副知事を団長とする訪米団がこのほど、南加でプロモーションに務めた。一行は和食店など各所を回って試食会を開き好評を得、2年後を目指す米国輸出に向けてのシナリオを描いた。

 県は、生産者と消費者、流通関係者が一体となったブランドづくりに取り組んでおり、今回はその一環として、最大の輸出国と目する米国での販促を企画した。米市場参入を2年後に定めるのは、新設した食肉処理施設を国際的な衛生管理基準の「HACCP」認証を得る手続きのためだという。
 霜降りの豊後牛の特徴は、大分県農林水産部のブランド推進課課長の後藤陽一さんによると、牛肉のおいしさを示す「オレイン酸」の数値が高く、前回の品評会「全国和牛能力共進会」で、5部門のうち2部門で1位、総合で3位に輝いた「トップブランドである」と胸を張る。味については「脂が乗って非常にあまみがある。フォアグラ、キャビアと並び、豊後のジャパニーズ和牛を『世界三大美味』だと、アメリカ人にお勧めができる」と、自信を込めて訴える。食べ方は「肉の素材そのものを味わってもらいたい」とし、うま味が伝わる、軽くあぶった生に近いたたきや、すしネタとしての生、あっさりとしたしゃぶしゃぶなどを勧める。

「ガッテン」で、すしネタとして提供された豊後牛

「ガッテン」で、すしネタとして提供された豊後牛

 他県産の数種が、すでに米国市場に参入しており、後発のハンディについて後藤さんは「他と競争する気はないので気にしていない。和牛全体の中で、豊後牛を消費者に認知をしてもらい、まず和牛の味が分かるお客さんが来るレストランに卸し、よさを知ってもらい、その後に量販につなげたい」と戦略を練る。ロサンゼルスは斬新的なシェフがいるとし「クオリティーの高い独創性の高いクリエイティブなシェフに肉の素材のよさを知らせ使ってもらいらい」と願う。
 太田副知事は、他の県産品の乾しいたけ、養殖ブリ、地酒、麦焼酎などが米市場に広まりつつあることを強調し「豊後牛もこれらの後に続き、アメリカで浸透させたい」と意気込む。現在の輸出先は、ベトナム、マカオ、タイの東南アジアが中心だといい「アメリカの後は、EUに輸出したい」と述べ、米国を突破口に世界に売り込む考えを示した。
 肉牛の肥育から処理加工、流通を行う「ミート・クレスト」社社長の清田浩徳さんは、他県産和牛と比較し「えさなど肥育にこだわっている。安全性で一番高い対米輸出をクリアーすれば、世界が見えてくる」と、最大の商機と捉える。
 回転すし「ガッテン」では、豊後牛の10日間のプロモーションを行い、すしネタとして提供した。大分からの訪米団を歓迎し、来店した副知事らがセレモニーにでスピーチし、おいしさを伝えた。
 ガッテンすしの横田正義社長は、日本の政府事業「クール・ジャパン」の一環としての食材の輸出拡大政策を支持し「アメリカに高品質の素材が日本から送られ、輸入することができる」と強調する。数ある和牛の中で、豊後牛を選んだ理由を「極めて品質が高く、おいしいから」と説明。「すしは世界に広まり、特にアメリカでは人気がある。大分県からおいしい最高の豊後牛を入手し、お客さんに提供できることができうれしい」と喜んでいる。【永田潤、写真も】
豊後牛を使ったにぎりずしを披露する職人

豊後牛を使ったにぎりずしを披露する職人

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