LA市長 :4度目の施政方針演説

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LA市庁舎で施政方針演説を行ったエリック・ガーセッティー市長


 ロサンゼルス市のエリック・ガーセッティー市長は20日、LA市庁舎で施政方針演説を行った。3月の市長選で再選し2期目に突入した同市長は、4度目となる施政方針演説で、ホームレス問題の解決、移民を守り市が提供する公共サービスの充実などに取り組むと発表した。【吉田純子、写真も】

 施政方針演説が行われた同日、ガーセッティー市長は2017―18年度の92億ドルの予算案を発表した。演説の中で市長は、ホームレス問題の解決が同市の優先課題と位置づけ、解決に向けた関連予算を昨年の1億3800万ドルから3800万ドル増の1億7600万ドルにすると発表。LA市の次期会計年度の財政赤字額は2億2400万ドルだが、こうした状況の中、ホームレス対策費をどのように調達するかが焦点となる。
 LA市ではホームレス問題が深刻化しており、昨年11月に行われた住民投票では12億ドルを投じてホームレス支援住宅を建設する「提案HHH」が承認された。1億7600万ドルのホームレス関連予算のうち、8900万ドル以上はこの「提案HHH」の予算として割り当てられ、ホームレスのための住宅や支援施設の建設に充てられる予定だという。
 移民問題に関しては、LA市は不法移民を連邦当局に通報したり、警察官が在留資格の有無を尋ねないなど不法移民に対して寛容な措置をとる「サンクチュアリ・シティー(聖域都市)」のひとつとして知られる。トランプ大統領は就任後、不法移民対策に関する大統領令に署名。こうした聖域都市に対して、連邦政府補助金の停止を盛り込んだ。
 施政方針演説から一夜明けた21日、司法省はカリフォルニア州サクラメントをはじめ、イリノイ州シカゴ、ルイジアナ州ニューオリンズ、ペンシルベニア州フィラデルフィア、ネバダ州ラスベガス、フロリダ州マイアミ、ウィスコンシン州ミルウォーキー、ニューヨーク州ニューヨークの8つの自治体に対し、連邦移民当局に協力しなければ補助金交付を停止すると警告する書簡を送った。
 今回の書簡でLA市は直接名指しはされなかったものの、この大統領令が実施されれば、LA市は補助金が停止される可能性がある。
 ガーセッティー市長は演説の中で、トランプ大統領のこうした連邦補助金の停止に関して直接的な言及はしなかったものの、「通報を恐れることはない。ロサンゼルス市警察(LAPD)は連邦政府が実施しているような移民の取り締まりは決して行わない」と強調した。
 

スクリーンに映し出された移民法弁護士タリア・インレンダーさん

演説中、市長はイランを含む中東・アフリカ7カ国からの入国を一時禁止する大統領令により、これらの国からロサンゼルス国際空港に到着し身柄を拘束された渡航者を助けた移民法弁護士タリア・インレンダーさんらを紹介した。
 犯罪対策に関しては、向こう5年間で、同市から2万丁の銃をなくす取り組みを実施すると発表した。背景には、LA市では暴力犯罪の増加がある。14年から16年で犯罪率は37%増加。今年だけで銃による犯罪で死者は319人にのぼる。
 地震対策には、2018年の年末までに警報システムを導入し、地震が発生したら直ちに市民に警報が送れるよう対策を強化していくと話した。
 ひび割れた道路の補修工事には3500万ドルが投じられる。
 さらに交通事故による死亡者を減らすため、対策費として1700万ドルを投じる。前年度の対策費300万ドルから大幅に増えた。
 またLA市内の随所で見られる建物の壁などに書かれた落書きに関しては、今後通報を受けてから24時間以内に対応し消去作業を行うと話した。

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