ロサンゼルス・ダウンタウンで13日、トランプ大統領の移民政策により実施されている移民税関捜査局(ICE)による不法移民の取り締まりに対する抗議集会が行われた。300人以上が参加した抗議集会では、参加者が道路で座り込みを行い、道を塞いだとして35人が逮捕される事態となった。【吉田純子】

 抗議集会にはイスラムやユダヤ、カトリックなど、宗教、人種を超えてさまざまな人々が集まった。参加者はチャイナタウンにあるラ・プラザ合同メソジスト教会から小東京近くにあるエドワード・ロイボール連邦ビルまでのおよそ0・4マイルを行進。「聖域をすべての人に」と訴え、移民政策やICEの不法移民の摘発に抗議した。
 LAは不法移民に寛容な「サンクチュアリ・シティ(聖域都市)」として知られ、こうした聖域都市では警察官が市民に在留資格を確認することを許可しておらず、不法移民を取り締まる連邦当局への協力も拒否している。全米ではLAやサンフランシスコ、ニューヨークなど31都市ある。ロサンゼルス市警察(LAPD)では1970年代後半から、警官が市民に接触し、在留資格を確認することを禁止している。
 トランプ大統領の不法移民政策を受け、2月には全米で不法移民の一斉摘発が行われ、680人以上が逮捕されたほか、同月ロサンゼルスではハイランドパーク在住のロムロ・アベリカ・ゴンザレスさんが娘をリンカーンハイツ高校に送り届けた直後にICE職員に拘束されたことなどがこれまでに報じられてきた。
 ICEによるとゴンザレスさんは2009年に飲酒または薬物の影響下で運転し逮捕されたほか複数の犯罪歴があり、14年には強制送還命令が出ていることから、取り締まりの対象となっていたとしている。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *