ハドソン川の奇跡に学べ

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 先週公民館で、100円の会費で誰でも参加できる映画の上映会がありました。会場は世話役たちが椅子やテーブルを並べ、コーヒーを入れ、お菓子を配ります。ハドソン川へ不時着水した旅客機の事故は、川面に浮かぶ旅客機の翼の上で救出を待つ乗客たちの写真が新聞の一面に大きく報道されたのを覚えています。
 ストーリーは、「2009年1月15日、USエアウェイズ1549便が離陸直後、上空850メートルでバードストライクに遭遇し、全エンジンが停止してコントロールを失った。機長は必死に操縦し苦渋の決断の末、ハドソン川に機体を不時着させた。その結果、1人の犠牲者も出さず、この奇跡的な生還劇は『ハドソン川の奇跡』として全世界に報道された。
 事故から数日後、機長は世間から国民的英雄と賞賛される一方、国家運輸安全委員会(NTSB)によって事故原因の調査が行われ、機長の判断は適切であったのか、左エンジンは作動していて空港への着陸が可能だったのではないかと厳しい追及を受ける。
 やがて最終の公聴会で、コンピューターとパイロットのフライトシミュレーションでは、ラガーディア空港・テターボロ空港双方への着陸が可能だったとされた。しかしシミュレーションのパイロットたちは事前に複数回の練習を行い、バードストライク直後に空港へ向かうよう指示されていたのだ。
 そこで機長は、未知の事故に遭遇してさまざまな選択肢を考えた時間として、35秒分を遅らせるよう申し入れる。その結果、フライトシミュレーションは2例とも失敗し、その後再生された実際の音声記録を前に、NTSBは機長の判断が正しかったことを認めた」
 この映画に自分が感動したのは、事実に対して謙虚に向き合い、真実を究明して未来の事故を防ごうという人々の真剣な努力でした。折しも日本の国会では、加計学園問題の攻防で内閣の支持率が急落しています。文書は有ったのか無かったのか、言ったのか言わなかったのかの調査はそんなに難しくはない。事実を謙虚に認め、真実を究明することで今後の政治を進化させることこそ日本の急務ではないでしょうか。【若尾龍彦】

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